わずか10坪の小さな店。量販型のメガネストアに比べれば、品数は圧倒的に少ない。流行の商品が置いてあるわけでもない。だから、客が2~3人しか来ない日もある。それでも、杉浦和行(59)は白衣を着て、朝10時から夜7時まで律儀に店を開け続ける。 「採算ギリギリ。儲かりません」と淡々と話す杉浦には、店を開け続けなければならない理由がある。その理由は、店のウインドウに貼られたPOPにも表れている。「メガネセット フレーム+レンズ 8000円」と日本語で書かれたPOPの上には、もうひとつのPOPが掲げられ、そこにはポルトガル語でこう書かれている。「ARMACAO+LENTES COM EXAME ¥8000」。 メガメのスギウラには別名がある。「OPTICA SUGIURA(オプティカ・スギウラ)」。名古屋市港区にあるこのメガネ店は、顧客の約3分の2がブラジル人などの外国人だ。 数カ月前にもこんなこと