1月に米ハワイ州カウアイ島で米軍のイージス・アショア実験施設を視察後、「早期導入へ日米が連携していく」と語っていた小野寺防衛相 (c)朝日新聞社 この記事の写真をすべて見る ミサイル防衛システムの配備をめぐり、防衛省の地元対応がぼろぼろだ。話が漏れたら首相官邸に怒られないか。そんな「忖度」で自滅している。 * * * 増え続ける防衛予算をさらに押し上げる、陸上配備型の迎撃ミサイルシステム、イージス・アショア。 北朝鮮の弾道ミサイルへの備えを強化するとして安倍内閣は昨年末に2基導入を決め、小野寺五典防衛相が5月に配備候補地を秋田、山口両県と表明。だが地元からは批判が相次ぐ。 標的にならないのか、レーダーは住民生活に影響しないか、6月12日の米朝首脳会談で脅威は減ったのではないか──。 こうしたもっともな疑念に拍車をかけているのが、防衛省の地元対応の拙劣さだ。 配備に向け6月22日には小野