JR東海が走行中の新幹線の電圧低下を抑えるソフトウエアを東海道新幹線「N700S」の営業車両に搭載し、機能確認試験を実施している。予定していた20編成への搭載を9月末までに完了しており、これまで順調に試験を続けている。試験は2023年2月まで実施。結果を受けて他のN700Sにも本機能の搭載を広げていく考えだ。 もともと新幹線は走行中に電圧が低下する課題があり、沿線の変電所内に「電力補償装置」を設置することで、電圧を維持していた。東海道新幹線は需要の高まりにより、運行本数がピーク時には3分間隔と山手線並みにまでダイヤが過密化しており、これに合わせて設備を増強しつづけた結果、現在は沿線に21台を設置しているという。 JR東海総合技術本部技術開発部電力技術チームの久野村健チームマネージャーは、同装置は変電所の敷地内に設置するため、「設置には限界がある」と指摘する。維持管理などのコストも負担となっ