3月下旬から繰り広げられた中国重慶市における立ち退き拒否住民による“立てこもり騒動”は全世界に報道され注目を集めたが、4月2日に住民と市街地再開発デベロッパーとの間で和解が成立したことで決着を見た。 衆目を集めた最大の理由は、住民が立てこもる2階建てレンガ造りの建物が周囲を堀のように10メートルも掘られ、あたかも山城のごとくそびえ、孤立する光景が、なんとも異様であったことだ。そして、国家が強権を発動して弱者である人民から奪い取るというストーリーにメディアは飛びついた。 折しも、3月に北京で開催された全国人民代表大会(全人代)で個人財産の保護を明記した「物権法」が採択されたばかりであったことから、立てこもり住民の個人財産である建物が最終的にどうなるのかが興味の焦点となった。 日本のメディアは、「中国重慶市の工事現場で、2年以上にわたり立ち退き拒否を続けた結果、孤島のような状態となった1棟の住
![重慶立てこもり騒動の真相:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)