「パンデミック下で初めて世界が一つになった。日本のみなさま、成し遂げたことをどうか誇りに思ってください。ありがとう日本」 8日に行われた東京五輪の閉会式。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長はこう言って、「成功」を強調した。9日には、菅義偉首相や組織委の武藤敏郎事務総長も、ことさら成果をうたった。 日本は金メダル27個を含む、史上最多の58個のメダルを獲得。連日、メダルラッシュに沸き、新聞やテレビは「お祭りムード」をあおり続けた。 大会前、大手メディアの世論調査で国民の80%が開催に反対していた「大催」を強行した結果、IOCが放映権料などで多くの収入を得た一方、東京都や政府はコロナの感染爆発を招いた上に、巨額の借金を抱えることになる。 日本全国のコロナ感染者数は五輪開催を機に急拡大。8月9日までの1週間で約9.5万人増え、増加幅は前週の1.5倍になった。 ■赤字は2兆円規模 経済的
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