減らないポイ捨てごみ。対策を立てても、イタチごっこに陥る例も多い。ごみ拾いの際、ごみの種類や場所などの傾向をデータ化できたら有効な対策を立てられるのでは…。そんな発想から開発された機器がある。市販の装置を組み合わせ、安価でIoT(モノのインターネット)技術を実現。デジタル技術を活用し、まちの美化につなげる試みが始まっている。 トングをネットワークに今年3月、奈良県生駒市の近鉄東生駒駅前。清掃活動に集まったボランティア約40人にごみ拾い用のトングが渡された。一見普通のトングだが、先端に近いところには小型カメラ、そこからスマートフォンに接続するコードがのびている。 「Tongar(とんがーる)」と名付けられたこのトングでごみを拾うと、カメラが自動的に撮影。スマホに転送し、ペットボトル、缶、レジ袋といったごみの種類を人工知能(AI)で判別する。地図アプリと連携しており、拾った位置を地図上に表示す