月にやさしくない衝突型探査機の功罪 2009年3月9日(月)16:55 (Image courtesy NASA) 中国が3月1日に月周回探査機「嫦娥一号」を月面に衝突させ“着陸”を成功させた。その一方、NASAの科学者たちは氷が得られることを期待し、月の表面を粉々に砕く探査機を準備している。 この探査機は4月に打ち上げられる予定で、科学の名の下に月を“いじめる”という数十年の伝統をさらに1歩進めるものだ。一部の専門家は、未来のことをもっと考えるべきだと警鐘を鳴らしている。 月クレーター観測・検出衛星(Lunar Crater Observation and Sensing Satellite)、略して「LCROSS」(エルクロス)と呼ばれる月探査機は、月に直径30メートルの穴を開け、そこにあった物質220トンを飛び散らせる。 こういった乱暴な衝突は珍しいことではない。月は1960年代以