政府は13日から導入したマスク着用緩和の方針を、2月10日の非公開の基本的対処方針分科会を経て決めていた。政府は分科会で専門家の了承を得た形を取っているが、後日公開された議事録からは、急速な方針転換や、感染拡大への影響を懸念する医療系の専門家の異論が相次いでいた。政府の感染対策を支えてきた専門家には、政治判断のお墨付きに利用されたとの不信感がくすぶる。 分科会や感染症部会など有識者会合の内情を知る専門家は「マスクを外して良いという科学的根拠がないので、『専門家の声を聞いたことにしよう』という手段をとっているだけだ」と政府の対応に憤った。