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三宅香帆の検索結果1 - 40 件 / 65件

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三宅香帆に関するエントリは65件あります。 読書社会 などが関連タグです。 人気エントリには 『『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(著・三宅香帆さん)を読んだら、オルカンが支持される理由が腑に落ちた|renny | 投資家』などがあります。
  • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(著・三宅香帆さん)を読んだら、オルカンが支持される理由が腑に落ちた|renny | 投資家

    『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(著・三宅香帆さん)を読んだら、オルカンが支持される理由が腑に落ちた ぼくからの一番のおすすめは「とにかく歩いてみる」ことだ。 「犬も歩けば棒に当たる」という言葉があるように、とにかく歩いてみさえすれば、何かしらの棒に当たる。裏返して言えば、「歩かなければ棒には当たらない」のだ。 『大きなシステムと小さなファンタジー』(著・影山知明さん)第四章 種の話 152頁『大きなシステムと小さなファンタジー』(著・影山知明さん)の第四章にある「自分の<いのち>の形にどうしたら気付けるか」という見出しの一節からの引用です。 この記事の主役は、三宅香帆さんの著書 #なぜ働いていると本が読めなくなるのか  です。 読んでみました。 日本社会での人々の働き方と、読書・本との関係の歴史を振り返りながら、三宅さんのユニークな仮説が次々と登場します。 じわじわと読み進めてい

      『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(著・三宅香帆さん)を読んだら、オルカンが支持される理由が腑に落ちた|renny | 投資家
    • 同人誌の企画中止につきまして|三宅香帆

      私の同人誌企画およびそのアンケートにつきまして、ご批判を受け、同人誌企画は延期させていただきます。本企画のアンケートで傷つけてしまった方には、心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。 ご批判とはこちらのブログのことです。 そもそも企画の意図につきましてこれは私の個人的な興味なのですが、私は受容史というものが、とても好きです。たとえば万葉集について平安時代の官僚が「読みづらくて難しい(意訳)」と書かれていたり、あるいは源氏物語を読んだ菅原孝標女が「こんな恋愛したい」と書き残していたり、そのように「どのように物語を受容したのか」という点について記録が残っていること自体に、とても惹かれるのです。おそらく物語そのものが残ることと同時に、その物語をどう読んでいたのか? という記録が残っていること自体に、胸がじんと熱くなるのです。 そういう意味で、たとえば最初は(ざっくりと)男性向け

        同人誌の企画中止につきまして|三宅香帆
      • 三宅香帆💐『妄想古文』10/27発売! on Twitter: "「なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか」というド直球タイトルの論文を見つけたのだが普通に面白かった……。まず論文のサマリーが「今回もまた締め切りぎりぎりになる。なぜできないのだろうか?我々はあほなのだろうか?」… https://t.co/LlvV3Du6K2"

        「なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか」というド直球タイトルの論文を見つけたのだが普通に面白かった……。まず論文のサマリーが「今回もまた締め切りぎりぎりになる。なぜできないのだろうか?我々はあほなのだろうか?」… https://t.co/LlvV3Du6K2

          三宅香帆💐『妄想古文』10/27発売! on Twitter: "「なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか」というド直球タイトルの論文を見つけたのだが普通に面白かった……。まず論文のサマリーが「今回もまた締め切りぎりぎりになる。なぜできないのだろうか?我々はあほなのだろうか?」… https://t.co/LlvV3Du6K2"
        • 『セクシー田中さん』とは何の物語だったのか?ー実写ドラマが軽視したもの|三宅香帆

          『セクシー田中さん』についての報告書が先日公開された。それについて色々と思うことがあったので、ちょっと今日は『セクシー田中さん』という作品そのものについて書いてみたい。 1.『セクシー田中さん』とはどういう物語なのか私が報告書を読んでもっともショックだったのは、薄々そんな気はしていたのだが、たぶんあの場にいた関係者のなかで、芦原先生以外誰ひとり「『セクシー田中さん』とはどういう物語なのか」ということを言語化していなさそうなことであった。 そもそも『セクシー田中さん』とは、どういう物語なのか。 主人公の派遣社員として働く朱里は、会社の地味で「AI」などと呼ばれる謎の正社員である田中さんが、実は私生活ではベリーダンスの名手であるという秘密を知る。朱里は田中さんと交流するうちに、自分の恋愛や仕事の価値観を見つめ直していく。 ーーというあらすじなのだが、このプロットを平凡な作家が書いたら、単純な、

            『セクシー田中さん』とは何の物語だったのか?ー実写ドラマが軽視したもの|三宅香帆
          • 忙しくて本が読めない、積読してしまうという人へ。三宅香帆さん「また必ず読めるときがやってくる」 #読書 - りっすん by イーアイデム

            本を読みたいのについスマホを眺めてしまう。仕事や家事、育児に追われて積読が増えていく——。「読書」にまつわるそんな悩みを抱えてはいないでしょうか。 文芸評論家として活躍する三宅香帆さんも、会社員時代は「本が読めなくなった」といいます。そんな当時の経験をSNSで発信したところ、多くの共感の声が集まり、2024年4月には『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を出版しました。 今回は、仕事に家事・育児と目まぐるしい毎日の中で、読書を楽しむヒントをうかがいました。 働いていると本が読めなくなるのは、普通のこと 本が大好きな三宅さんも、多忙な会社員時代に本が読めなくなったとのこと。改めて、当時の状況を教えていただけますか。 三宅香帆さん(以下、三宅):仕事に関係のある本は読めても、好きだったはずの古典文学や海外文学などが読めなくなりました。仕事はすごく楽しくて充実していた一方で、本を読む時間が取れ

              忙しくて本が読めない、積読してしまうという人へ。三宅香帆さん「また必ず読めるときがやってくる」 #読書 - りっすん by イーアイデム
            • 書評家の私が魅せられた、喫茶店でゆっくりと本が読める街「京都」(文・三宅香帆) - SUUMOタウン

              著: 三宅香帆 ゆっくりと本が読める街。それが私にとっての京都だった。 本はネット書店があればどこでも手に入るし、映画や観劇みたいにアクセス方法の限られたエンタメじゃない。本なんてどこでも読める。そう思っていた。昔の自分は。 でも違った。気づいたのは、大人になって――東京に3年住んでからだった。 上京後も、学生時代を過ごした京都が恋しくて… 地方出身の文学少女にとって、京都は憧れの街だった。多くの小説の舞台となり、たくさん文化の詰まった街。実際居心地が良すぎて、大学と大学院あわせて7年間も京都にいた。 「京都で学生時代過ごしたやつ、まじ一生京都の話してる」 そうTwitterで呟いたら、ものすごくバズった。みんなそうなんだな、と笑ってしまった。京都の磁場は強い。一度住んだらやみつきになる。でもどこかで「京都が好きなのは、学生生活が楽しかったからだろうな」とも思っている自分がいた。 大学時代

                書評家の私が魅せられた、喫茶店でゆっくりと本が読める街「京都」(文・三宅香帆) - SUUMOタウン
              • 時間を有効に使うには? 会社員と作家業を両立する三宅香帆さんのタスク管理術 - りっすん by イーアイデム

                文 三宅 香帆 予定していたタスクが終わらなかった……。一日を振り返るとき、そのように感じて気分が落ち込む人は少なくないのではないでしょうか。 副業や趣味を含む課外活動を行うことも珍しくなくなってきた昨今。どのように日々のスケジュールを管理し、マルチタスクをこなしていくかは重要性を増しているように思います。 学生時代から文筆家・書評家として活動している三宅香帆さんは、社会人3年目となる現在も、著書の出版や雑誌・Webメディアへの寄稿を多数行うなど、精力的に活動されています。 どのように日々のスケジュール・タスク管理を行っているのか。三宅さんに執筆いただきました。 *** 会社員兼作家業。二足の草鞋を履いてもう三年目になる。 本を読んだり書いたりするのが好きで、大学院生のときに一冊目の本を出版した。就活では副業可能な会社を探し、新卒でいまの会社に就職した。今年は六冊目の本が出るし、連載は毎月

                  時間を有効に使うには? 会社員と作家業を両立する三宅香帆さんのタスク管理術 - りっすん by イーアイデム
                • 三宅香帆さんが教える「最強の読書法」「あなたの悩みを軽くしてくれる4冊」 | LEE

                  LIFE 私のウェルネスを探して/三宅香帆さんインタビュー前編 三宅香帆さんが教える「最強の読書法」「あなたの悩みを軽くしてくれる4冊」 今回のゲストは、文芸評論家の三宅香帆さんです。三宅さんは大学院在学中に書店で働きながら『人生を狂わす名著50』(ライツ社)を出版。卒業後は会社員をしながら書評家として活動を続けますが、忙しすぎて本を読む時間がなくなったため退職。その体験を機に書いた本『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)はベストセラーとなり、「書店員が選ぶノンフィクション大賞2024」にも選ばれました。 前半では、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』に込めた思い、現代社会に必要な新しい働き方、三宅さんが考える最強の読書法について話を聞きます。また文芸評論家として活動してきた三宅さんに、LEEweb読者におすすめの本を選書いただきました。(この記事は全2回の第1回目です

                    三宅香帆さんが教える「最強の読書法」「あなたの悩みを軽くしてくれる4冊」 | LEE
                  • 「本を読まない人」に読書の楽しさを伝えるためには?文芸評論家・三宅香帆が「ゆる言語学ラジオ」水野太貴と考える - 集英社新書プラス

                    「本を読まない人」に読書の楽しさを伝えるためには?文芸評論家・三宅香帆が「ゆる言語学ラジオ」水野太貴と考える 「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」……多くの現代人が抱えるこの悩みに、文芸批評家の三宅香帆氏が労働と読書の歴史をひもときながら向き合った新書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が刊行された。 本書の刊行を記念して、三宅氏と「ゆるく楽しく言語の話をする」人気YouTube番組「ゆる言語学ラジオ」の水野太貴氏が対談。 90年代生まれ、地方出身、本好き、という共通点がある2人が、本を読まない人への読書入り口の作り方を語り合う。 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書) 「本を読まない人」から見た「読書論」 水野 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、とても興味深かったです。こうしたテーマだと、どうしても「本を読まない人は

                      「本を読まない人」に読書の楽しさを伝えるためには?文芸評論家・三宅香帆が「ゆる言語学ラジオ」水野太貴と考える - 集英社新書プラス
                    • 芦原妃名子先生のことについて|三宅香帆

                      この一週間は、芦原先生の件が心にずっとのしかかっていて、普通に生活しているのだけど、それでもふとした瞬間に心がぐしゅっと潰されそうだった。それはもう、自分が芦原先生のファンだったからだ。読者だったからだ。それになにより、私は芦原先生のことを信頼していた。ずっと。好きな作家のなかでも、信頼できる作家というのは一握りだ。だからこそ、とても悲しい。『セクシー田中さん』は本当にずっと素晴らしい漫画で、こんなふうに世間に広まるべきではなかったのに、という気持ちもある(それは読者の傲慢だとも思う)。でも私にとって何も言わずに通り過ぎることはやっぱり難しいから、少し思うことを書いてみたい。 私は普段、作品を評する側でもあり、作品を世に出す側でもある。評論の本なんて自分がいちからつくった創作物ではないだろうと言う人もいるかもしれないが、私にとって書いたものを世に出すことは(それが何かに依った解釈であったと

                        芦原妃名子先生のことについて|三宅香帆
                      • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が、働く現代人に刺さる理由。三宅香帆さんインタビュー | CINRA

                        2021年の映画『花束みたいな恋をした』では、就職すると、かつて愛した本や漫画に目もくれなくなってしまった青年、麦(菅田将暉)が描かれた。なぜ、麦くんは本を読まなくなったのだろう―。 そんな疑問から生まれた一冊『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)が、発売1週間で10万部を突破し大きな話題となっている。 著者の三宅香帆さんと、読書を楽しむ余裕がなくなってしまった現代人の労働の問題と生活について、たっぷり語り合った。 ―本著はタイトルの通り、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか?」という課題意識から、明治時代以降のヒット本の変遷を軸に、日本の労働観を総括されています。明治以降の労働史を知るのにすごく最適な一冊だと思いながら読みましたが、どんな経緯でご執筆をされたのでしょうか。 三宅香帆(以下、三宅):映画『花束みたいな恋をした』(2021)を観たことがきっかけになっていて、

                          『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が、働く現代人に刺さる理由。三宅香帆さんインタビュー | CINRA
                        • 読書する時間がない時代をどう生きる?三宅香帆と読む『ファスト教養』 - 集英社新書プラス

                          「役に立つ」知識を手っ取り早く身につけ、他者を出し抜き、ビジネスパーソンとしての市場価値を上げたい。そんな欲求を抱えた人たちによって、ビジネス系インフルエンサーによるYouTubeやビジネス書は近年、熱狂的な支持を集めている。 一般企業に勤めながらライターとして活動するレジー氏は、その現象を「ファスト教養」と名づけ、その動向を注視してきた。「ファスト教養」が生まれた背景と日本社会の現状を分析し、それらに代表される新自由主義的な言説にどのように向き合うべきかを論じたのが、『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』(集英社新書)だ。 今回は、レジー氏と同じく会社員として長らく兼業で活動していた、書評家の三宅香帆氏をお迎えし、両氏に「ビジネスパーソンが読書をすること」「ポップカルチャーにおける趣味と労働」をテーマに対談いただいた。誰しもが生活と労働に追われ、「読書をする時間がない」と焦りと不安

                            読書する時間がない時代をどう生きる?三宅香帆と読む『ファスト教養』 - 集英社新書プラス
                          • 『ダンジョン飯』とは「ケアの倫理」の物語である|三宅香帆

                            アニメが放送中で(オープニングの映像がとても素敵なのでそこだけでも見てほしい)、評判も上々だという。 私は『ダンジョン飯』を、徹頭徹尾、ケアの倫理の問題を扱った物語として読んだ。 そしてそんな物語がここまで人気になって、たくさんの人に読まれている状況にもすごく感動している。なぜならケアの倫理はーー多くの書籍が指摘する通りーー多くの人に無視されてきた概念だからだ。 ※以下ネタバレ含みます 1 モンスターを倒す勇者の夕食を作ったのは誰か?スウェーデン出身のジャーナリストであるカトリーン・マルサルは、『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話』という著作の中で、ある問いを発した。 経済学は「お金を得るために、肉屋は肉を売り、客は肉を買うことで、ステーキを得ることができる」と考えた。つまり、肉屋はお金を得るため、客はステーキを得るために、肉とお金は交換される。それは全員自分

                              『ダンジョン飯』とは「ケアの倫理」の物語である|三宅香帆
                            • 大量の蔵書を保有するあなたにおすすめしたい本棚、それはマルゲリータ|三宅香帆

                              マルゲリータを……ご存知でしょうか……! 本棚。それは常にインテリア界隈でどこか隅に追いやられている、だがしかし本を大量保有する人にとっては頭を悩まさざるを得ない、重大問題でございます。本棚。多くの本好きの例に漏れず、私も常にひとり暮らしをし始めて以来「本棚をどうするか」問題を考え続けていました。 今はふたり暮らしで、相手も平均より本を持っている民のため、本棚をどうするか問題は常に、常に、頭の片隅にある……! そんな状態で選んだ本棚が、使い始めて1年以上経つのですが、愛してるレベルで最高で大好きな存在なので今回、おすすめの記事を書こうと思い立ちました。 マルゲリータを、ご存知でしょうか……!? 「壁一面の本棚に憧れる!」 「けど家を建てる予定はない」 「賃貸でも壁一面の本棚、ほしい!」 「けどDIYが厳しい」 というあなたにおすすめです。 マルゲリータとは?建築設計事務所の方が開発とデザイ

                                大量の蔵書を保有するあなたにおすすめしたい本棚、それはマルゲリータ|三宅香帆
                              • 日本社会は「全身全霊」を信仰しすぎている?「兼業」を経験した文芸評論家・三宅香帆と「ゆる言語学ラジオ」水野太貴が語る働き方 - 集英社新書プラス

                                日本社会は「全身全霊」を信仰しすぎている?「兼業」を経験した文芸評論家・三宅香帆と「ゆる言語学ラジオ」水野太貴が語る働き方 「大人になってから、仕事に追われて、読書や趣味が楽しめなくなった」という悩みを抱えてる人は少なくはないのではないか。かつて自らもこの悩みにぶちあたった、文芸批評家の三宅香帆氏は、労働と読書の歴史をひもときながらその根源を新刊『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で分析した。 本書で提起されている「全身全霊で働く」という労働観の問題をめぐって、三宅氏と人気YouTube番組「ゆる言語学ラジオ」の水野太貴氏が対談。会社員の傍ら執筆活動をしていた三宅氏と、編集者をしながらYouTuberとしても活躍する水野氏が、現代の「働き方」について考える。 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書) 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は半身で書いた? 水野 『なぜ働

                                  日本社会は「全身全霊」を信仰しすぎている?「兼業」を経験した文芸評論家・三宅香帆と「ゆる言語学ラジオ」水野太貴が語る働き方 - 集英社新書プラス
                                • 『プロフェッショナル 仕事の流儀 “ジブリと宮崎駿の2399日”』を見て批評家の役割について考えた|三宅香帆

                                  映画『君たちはどう生きるか』を作るにあたって、宮崎駿監督がいかに苦心して「高畑勲監督という名の”父”と別れを告げるのか」を中心に描いており、結果的に半ば狂気の域まで達しながらも映画をつくることで彼は高畑さんとのお別れを果たしたのだ、というストーリーになっていました。 編集もすごく凝っていて、ジブリの映像をたくさん編集に使えるなんて嬉しすぎ! というプロデューサーの声が聞こえてきそうな番組でしたね……そんなことない? しかし私はこの番組を見て心底「批評家がやるべきこと」について考えたのでした。 1.批評の時代から、考察の時代へそもそも私は、ここ数年は「考察の時代」だと思っている。 考察とは何かというと、「作者が作品に仕掛けた謎を解く」こと。たとえばドラマ制作者がドラマに仕掛けた謎を視聴者が番組を見ながら解いていくこと、あるいは映画製作者が映画に忍ばせておいた秘密を視聴者が紐解くこと。どんな作

                                    『プロフェッショナル 仕事の流儀 “ジブリと宮崎駿の2399日”』を見て批評家の役割について考えた|三宅香帆
                                  • 『バズる文章教室』(三宅香帆)レビュー - ママンの書斎から

                                    「バズる文章教室」…このタイトルに惹きつけられる人は多いのではないでしょうか。 文芸オタクの私が教える バズる文章教室 posted with ヨメレバ 三宅 香帆 サンクチュアリ出版 2019年06月07日頃 楽天ブックス 楽天kobo Amazon Kindle ebookjapan ブロガーさんはもちろん、SNSなどでも何かしら発信されている方は、気になりますよねσ(^_^;) そもそもバズらせたいわけではない 「読者ファースト」な文章かどうか 気になる見出しのご紹介 文章は一生精進するもの? そもそもバズらせたいわけではない 著者の三宅香帆さんは、「書評ライター」という肩書きの方です。 もともとSNSのフォロワーが多いわけでもなく、最新テクノロジーとかお金稼ぎとか、暮らしに有益な情報を持っているわけでもなく、かわいい猫を飼っていたり、気の利いたイラストが描けたりするわけでもありませ

                                      『バズる文章教室』(三宅香帆)レビュー - ママンの書斎から
                                    • なぜタキシード仮面はセーラームーンより「弱く」描かれたのか(三宅 香帆)

                                      いわゆる「白馬の王子様」と呼ばれる、主人公の女性をピンチから救ってくれる、頼りがいのあるかっこいい男性は、少女漫画の代表的なヒーロー像だ。しかし、それは昭和までの傾向であり、平成から少女漫画のヒーロー像は大きく変化しているという。『美少女戦士セーラームーン』や『こどものおもちゃ』など、平成を代表する少女漫画から、三宅さんがその変化を考察する。 ※以下、三宅さんの著書『女の子の謎を解く』を著者の許可を得たうえで一部抜粋・再構成したものです。 昭和から平成、少女漫画は変化する平成の女の子たちは、「弱い男の子」に恋をした。平成が終わって令和になった今、数々の少女漫画を片手に、そう言えるんじゃないだろうか。 平成が終わって令和になり、思う。「最近、平成の少女漫画リバイバル多すぎだろ!」と。まさか2010年代が終わろうとする今、『BANANA FISH』や『フルーツバスケット』がアニメになるとは思わ

                                        なぜタキシード仮面はセーラームーンより「弱く」描かれたのか(三宅 香帆)
                                      • 「本を読まない人」に読書の楽しさを伝えるためには?文芸評論家・三宅香帆が「ゆる言語学ラジオ」の水野太貴と考える | 集英社オンライン | ニュースを本気で噛み砕け

                                        「本を読まない人」から見た「読書論」水野 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、とても興味深かったです。こうしたテーマだと、どうしても「本を読まない人はダメだ」という、読書家による「上から目線」の語り方に終始してしまうイメージがあります。でもこの本は、普段、本を読まない人の目線から書かれていて、そこが新鮮でしたね。 三宅 ありがとうございます。 水野 僕は、読書家が読書しない人を見下す態度が好きではないんですよ。本業が編集者でもあるので、そうした層にアプローチしないと、出版界の未来は明るくないと思っています。 三宅   読書が一部の好事家だけの趣味になってしまうと寂しいですよね。もっとたくさんの人に刺さるエンタメであってほしい、と私もどうしても思ってしまいます。以前会社員をしていたとき、心底それを感じました。たとえば会社の人との会話に「本屋大賞」や「直木賞」なんて言葉が出てくることはな

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                                        • 2010年代、ネオリベアイドルの誕生―AKB48・乃木坂・欅坂・日向坂はなぜ流行したか?|三宅香帆

                                          こちらは私の趣味で書いた「2010年代アイドルと新自由主義の話」なのですが、記事を加筆修正したものが、2021年11月22日発売の『女の子の謎を解く』(笠間書院)に収録されます! 記事が面白かったらぜひ本のほうもよろしくお願いします~。 はじめに――2010年代のアイドルはネオリベの夢を見るか?新自由主義、ということばをよく聞くようになったのはここ数年のことのように思う。 ネオリベ。自己責任。個人主義。競争社会。全員が市場原理に巻き込まれ、市場価値が隅々まで行き渡った社会。だからこそ市場価値がないとみなされた存在が隅に追いやられてしまう社会。頑張らないと生きていけない、なぜなら市場はどんどん私たちを取り込んでくるからだ。 「わ、考え方がネオリベっぽい」と私たちが言うとき、ネオリベはポジティブな意味を持たない。それはあまりに自己責任を重視しすぎる、セーフティーネットのない競争社会を指向してい

                                            2010年代、ネオリベアイドルの誕生―AKB48・乃木坂・欅坂・日向坂はなぜ流行したか?|三宅香帆
                                          • 文体と批評ーー三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』について|はらこ

                                            2024年にもっとも勇気づけられた出来事の一つに、三宅香帆さんのブレイクがある。昔から(一方的に)みていた同世代のひとが活躍するのは、とても嬉しいことだ。 批評や学問に明るい友人と話していて、三宅さんの話になることは多い。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』はなぜあんなに読まれているのか? そもそも、三宅香帆の文章は批評といえるのか? 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の感想は世の中にインフレしてるし、いまさら自分が書くべき文章もないと思うが、正月休みで時間もあるということを理由に、私なりに「好き」を「言語化」しておこうと思う。 書きはじめたらいささか長い文章になってしまったが、私は『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読み進めた結果、批評における「匿名性/固有名」の問題について考えるにいたった。どういうことか、は最後までぜひ読んでいただきたい。 また、再来週には京都で『批評

                                              文体と批評ーー三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』について|はらこ
                                            • 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない (ディスカヴァー携書) 新書 三宅 香帆 (著) ★三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2024」大賞「言語化」にて言及されました! | 心満意足のお気に入り

                                              あなたの「推し」はなんですか? お気に入りのアニメ、本、漫画、映画。 応援しているアイドル、声優、バンド、YouTuber。 大好きな舞台、コンサート、ライブ。あるいは、スポーツや釣りなどの趣味も、推しに入るかもしれません。 本書は、アイドルと宝塚をこよなく愛する著者が、書評家として長年培ってきた文章技術を「推し語り」に役立つようにまとめた1冊です。 SNS発信・ブログ・ファンレター・友人とのおしゃべり・音声配信などの発信方法ごとに、自分だけの言葉で感想を伝える技術を教えます。 推し語りには、語彙力や文章力が必要だと思われがちですが、それは間違いです。 必要なのは、自分の感想を言葉にする「ちょっとしたコツ」だけ。 そのコツさえ知れば、あなただけの言葉で好きな作品の素晴らしさを語れるようになります。 ここでは特別に、少しだけそのコツをお教えします! コツ① 自分の感情を一番大切にする コツ②

                                                「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない (ディスカヴァー携書) 新書 三宅 香帆 (著) ★三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2024」大賞「言語化」にて言及されました! | 心満意足のお気に入り
                                              • Amazon.co.jp: なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書): 三宅香帆: 本

                                                  Amazon.co.jp: なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書): 三宅香帆: 本
                                                • 三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』より。全身ではなく、半身で働く社会を目指そう。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                                  しかしこの社会の働き方を、全身ではなく、「半身」に変えることができたら、どうだろうか。半身で「仕事の文脈」を持ち、もう半身は、「別の文脈」を取り入れる余裕ができるはずだ。そう、私が提案している「半身で働く社会」とは、働いていても本が読める社会なのである。 (三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』集英社新書、2024) おはようございます。2週間くらい前でしょうか。教育学者の西川純さんが Facebook に「教員は副業としては最高。これが分かる社会が来るだろう」と書き込んでいました。「半身で働く社会」を提案している三宅香帆さんも首肯するであろう予言です。私も首がもげるくらい頷きました。 右足は教室に、左足は教室の外に。 教室の外で出逢った「人・モノ・コト」を授業につなげることができれば、換言すれば「別の文脈」を授業につなげることができれば、楽しい。担任が「楽しい」と感じていれ

                                                    三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』より。全身ではなく、半身で働く社会を目指そう。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                                  • そうはいっても、パズドラだけじゃ満足できない―『花束みたいな恋をした』の物足りなさ|三宅香帆

                                                    映画の内容は、大学時代に出会った男女が、自分たちの趣味があまりにもぴったりと合うことに感動し、そのまま付き合い、同棲にまで至るのだが、ふたりとも社会に出て仕事が忙しくなるにつれ関係性が変わっていく……という話。二人が好きな本や漫画や音楽の名前がこれでもかと登場し、文化的固有名詞が詰め込まれているのが特徴的な、恋愛物語である。 しかしこの映画、とにかくなんだかみんなの語りたい欲を誘発するらしく、各所で感想ブログを読むことができる。いろんな感想を読み漁っていたのだが、なかでも面白いな、と個人的に感じたのは、語弊をおそれずに言うと――主人公の麦・絹よりも年齢が上のひとびとたちの感想で、「彼らのありふれた凡庸性こそが、この映画のキモである」と語られることである。 (ここからネタバレ含みます、ラストの解釈を書きますのでご注意を)。 とくに私が印象的だったのは、ラストの重要なファミレスシーンの解釈であ

                                                      そうはいっても、パズドラだけじゃ満足できない―『花束みたいな恋をした』の物足りなさ|三宅香帆
                                                    • 第1回 どうして男は“男”をこわがるのか? 忘れられた橋本治の問い|三宅香帆|光文社新書

                                                      『蓮と刀』は今こそ読まれるべき「 “おじさん”社会に敢然と立ち向い、開かれたコミュニケーションをめざした痛烈評論!」。 こんなふうに紹介される文庫本を、今回は紹介したい。 本連載に登場するということはつまり、絶版本なわけだけれども。上に挙げた紹介文、なんとも、今っぽくないだろうか? まず「“おじさん”社会」という言葉。最近よく聞く「ホモソーシャル」を指す言葉っぽい。ざっくり説明すると、女性を排除して男性たちだけで社会を構築し、男たちの群れのなかでの付き合いによって権力を得る構造、という意味だ。そして、開かれたコミュニケーションを目指すぞと言っている。分断を避け、できるだけコミュニケーションを開いてゆく……これはまさに今のところ令和のテーマではないか。ほら、今っぽくないですか。 しかし本書の初版が発売されたのは1982年。今から40年前、もうすこしで半世紀も前のことである。 絶版になるには仕

                                                        第1回 どうして男は“男”をこわがるのか? 忘れられた橋本治の問い|三宅香帆|光文社新書
                                                      • 新書の棚に来てほしいー『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』刊行によせて|三宅香帆

                                                        「新書大賞を獲りたい」と私が言っていると、昔からの知人友人から「かほちゃんの発言で、初めて新書大賞ってものがあることを知ったよ!」とか「新書って、ジャンルなの? 文庫は新書?」とか、しばしば言われるようになった。もしかしたら『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』ではじめて書店の新書の棚に行く人もいるのかもしれない、と最近ちょっと思うようになった。 たしかに私も新書を初めて手に取ったのは、大学に入ってからだった。 昔から本は好きだったが、10代の私にとっての本とはすなわち小説のことであり、書店に行っても単行本と文庫本と漫画のコーナーだけが私の立ち寄り先だった。 なぜ新書というジャンルを知ったんだっけ? と思うと、いつも大学の時の、サークルの新歓の光景を思い出す。 私が入ったのは、先輩2人が創刊したばかりの、フリーペーパーサークルだった。たしか第一号の特集は「Twitter」。2012年当時

                                                          新書の棚に来てほしいー『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』刊行によせて|三宅香帆
                                                        • 【佐久間宣行×三宅香帆 特別対談/前半】 なぜ働いているとごきげんではいられなくなるのか | 特集

                                                          発売初週で累計10万部を超えるスマッシュヒットを飛ばし現在20万部突破、さらに「書店員が選ぶノンフィクション大賞2024」を受賞した『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)の著者である三宅香帆さん。じつは『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』(集英社)を上梓した、ニッポンのエンタメ界を牽引する佐久間宣行さんが手がける作品のファンという経緯から、対談が実現。 多忙を極める中でのエンタメの摂取法、独自のメディア戦略、多様化するメディアの中で紙媒体が果たす役割まで。職業は違えど、思考のグラデーションが重なる部分が多い二人が、互いの話題作をフックに本音でクロストーク! 取材・文/広沢幸乃 ともに著書がヒット中の佐久間宣行さん(左)と三宅香帆さん(右) 目指すのは「ごきげんな批評」と分断や競争を煽らないコンテンツ 三宅 佐久間さんのご著書の『ごき

                                                            【佐久間宣行×三宅香帆 特別対談/前半】 なぜ働いているとごきげんではいられなくなるのか | 特集
                                                          • Amazon.co.jp: 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない (ディスカヴァー携書): 三宅香帆: 本

                                                              Amazon.co.jp: 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない (ディスカヴァー携書): 三宅香帆: 本
                                                            • コンテンツ過多は教養を衰退させた?文芸評論家、三宅香帆と芸人・YouTuber、大島育宙が考える - 集英社新書プラス

                                                              「仕事に疲れて休みの日もスマホばかり見てしまう……」「働き始めてから趣味が楽しめなくなった……」。このような現代人の悩みに、文芸評論家の三宅香帆氏が向き合った新書が『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』である。 発売1か月ですでに大きな反響を呼んでいる本書の刊行を記念して、芸人・YouTuber・ラジオパーソナリティとして活動しながら、ドラマや映画などのコンテンツを紹介している大島育宙氏と著者の三宅氏が対談。現代のコンテンツ受容と、教養の変質がもたらす問題について語り合う。 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書) ガラパゴス化するコンテンツ受容 三宅 実は前から大島さんの普段の発信を拝見していて、勝手に親近感を持っていました。同世代ならではの感覚があるのかなと。 大島       僕の場合、初対面の同世代の人と仕事するのは、今年初めてかもしれないですね(笑) 最近だと「バ

                                                                コンテンツ過多は教養を衰退させた?文芸評論家、三宅香帆と芸人・YouTuber、大島育宙が考える - 集英社新書プラス
                                                              • 三宅香帆 著『「好き」を言語化する技術』より。推しについて語るときに僕の語ること。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                                                まあ、そりゃ学校では推しの語り方、なんて授業はありませんよね。当然です。 でも、考えてみてください。読書感想文の宿題はありましたよね。 なんでもいいから一冊本を選んで、感想を夏休み中に書いてきてね、と学校の先生から言われたことがあるはずです。でも、どうやって読書感想文を書いたらいいのか、その方法論は学校ではほとんど教えてくれません。 (三宅香帆『「好き」を言語化する技術』ディスカヴァー携書、2024) こんにちは。4年、5年、6年と持ち上がっているうちのクラスには「推し活」という係があります。推し活係です。 先生、推しについて語る係をつくりたいです! 1年前か2年前にそう言われたときには、推しかぁ、今どきだなぁと思ったものです。そして、推し活係の子どもたちが推しにまつわるエトセトラを Google スライドにまとめて熱く語る姿に、これぞまさに「好きこそものの上手なれ」だなぁと思ったものです

                                                                  三宅香帆 著『「好き」を言語化する技術』より。推しについて語るときに僕の語ること。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                                                • 三宅香帆「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 労働観の改革、「ノイズ」が鍵|好書好日

                                                                  子どものころから本が大好きな文学少女は、好きな本をたくさん買うために就職した――はずが、待っていたのは「労働のせいで本が読めない!」という現実だった。その体験をもとに、タイトルの「なぜ」を深掘りしたのが本書だ。 最初の答えとして、日本に根付く長時間労働がある。しかし、日本で本が右肩上がりに売れた昭和後期は、エコノミックアニマルと呼ばれた日本人が、全力で長時間労働にいそしんだ時代でもある。ゆえにこれは理由の全部ではない。 次に著者は問いの方向を転換する。長時間労働で疲弊する中、本は読めなくても、インターネットにはハマってしまう。なぜ? 答えは、ネットでは「求めている情報だけを、ノイズが除去された状態で、読むことができる」から。対して、読書の特性とは「世界のアンコントローラブルなものを知る」こと。昔は読書による知識の吸収が成功するために必要とされていたが、今では、その知識が情報を濁らせるノイズ

                                                                    三宅香帆「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 労働観の改革、「ノイズ」が鍵|好書好日
                                                                  • 三宅香帆 『虎に翼』を見ながら読む3冊

                                                                    「仕事と読書を両立するのは難しい」。でも、だからこそなんとかしたい!と思っている人も多いのではないでしょうか。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)著者で文芸評論家の三宅香帆さんが、働きながら読書する日々を綴り、「働いているからこそ面白く読める本」を紹介します。今回は話題のNHK朝ドラ『虎に翼』で考える3冊を取り上げます。 4月某日 4月から始まったNHK朝の連続ドラマ『虎に翼』がすっごく面白い。それはもう面白い。毎週、展開にぐっとくる。キャラも好きだ。衣装や家や学校のセットがなにより美しくて好きだ。 『虎に翼』は、日本ではじめて弁護士、裁判官になった女性をモデルとして主人公に据える物語である。4月現在、時代は昭和初期。主人公・寅子はお見合いを嫌がり、まだ女性には法曹界への扉が開かれていないにもかかわらず、先んじてつくられた私立大学の女子法科に入学する。そして寅子は、法学の世界

                                                                      三宅香帆 『虎に翼』を見ながら読む3冊
                                                                    • #君たちはどう生きるか で、宮崎駿は結局、何を描こうとしたのか?【ネタバレあり最速レビュー】|三宅香帆

                                                                      『君たちはどう生きるか』を見て、絶句した。 こんな作品がまさか2023年に見られるとは思っていなかったし、まさか82歳の宮崎駿という監督から出てくるとも思っていなかった。 傑作か傑作じゃないかでいえば、問答無用で傑作である。というか、今年見た作品のなかではぶっちぎりで良かった。ちょっといろいろ吹っ飛ばされる鑑賞体験だった。しかしそれは感動したとか泣いたとかそんな感情ではなくて、私のなかでは、吐きそう、ただそれだけだった。絶句した。 どこに絶句したかといえば――。 ここから先は、この映画がきわめて誠実に避けてきた「ネタバレ」になる。私もその制作陣の姿勢に従おうと思う。 ※この先、当記事は『君たちはどう生きるか』の盛大なるネタバレを含んでおります。ネタバレを回避したい方はどうか読まないでいただけますと幸いです。 ※ちなみにこの記事は、あくまで私のメモ代わりの最速レビューですので、もっと長い批評

                                                                        #君たちはどう生きるか で、宮崎駿は結局、何を描こうとしたのか?【ネタバレあり最速レビュー】|三宅香帆
                                                                      • 母と娘の物語 第1章 なぜ萩尾望都の母は「落ちる」運動で描かれるのか?|三宅香帆 | 遅いインターネット

                                                                        書評家・三宅香帆さんの連載「母と娘の物語」。第1章では萩尾望都の諸作品に焦点を当てます。『イグアナの娘』を象徴として「母と娘」の関係を描いてきた彼女が「母の呪い」をどのように捉えていたのか分析します。 「母と娘の物語」のこれまでの連載記事は、こちらにまとまっています。よかったら、読んでみてください。 「遅いインターネット」はPLANETS CLUBの皆様のご支援によって、閲覧数を一切気にせず、いま本当に必要なこと、面白いと思えることを記事にすることができています。PLANETS CLUBでは、宇野常寛が直接指導する「宇野ゼミ」、月イチ開催の読書会など、たくさんの学びの場を用意しています。記事を読んでおもしろいと思ったらぜひ入会してみてください。(詳細はこちらのバナーをクリック↓) 1.解けない「イグアナ」の呪い ひとりの少女の話をしよう。 それまでどんなフィクションにおいても彼女が存在する

                                                                        • 三宅香帆さんが推薦する「読んでおくべき名著3選」 | 3月の本棚|プレミアム会員なら毎月3冊が無料で読める

                                                                          プレミアム会員は3冊が無料で読める「今月の本棚」。3月の推薦人は文芸評論家の三宅香帆さん。小説や古典文学やエンタメなど幅広い分野で、批評や解説を手がけている三宅さんがオススメするのはこの3冊です。 『真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960』 池上彰、佐藤優 三宅香帆さんの推薦文 なぜ戦後日本の左派思想は「内ゲバ」になって一度挫折してしまったのか? という問いについて、実際に学生運動に遭遇した経験もある佐藤優と池上彰が歴史的に語った一冊。 特に学生運動については現在タブーとなってしまい、青春の一コマのような側面でしか語られなくなってしまったが、本書のように正面から思想や集団のあり方について説いた本は、本当に貴重であると感じる。 日本の組織や法令遵守の姿勢についても深い示唆を与えてくれるので、どんな人が読んでも面白いだろう。 『日本人のための漢字入門』 阿辻哲次 三宅香帆さんの推

                                                                            三宅香帆さんが推薦する「読んでおくべき名著3選」 | 3月の本棚|プレミアム会員なら毎月3冊が無料で読める
                                                                          • 働きながら本を読める社会へ 三宅香帆さんが問う「ノイズ」の豊かさ:朝日新聞デジタル

                                                                            ■そんなに急いでどこへゆく~スロー再考⑥ 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」。そんなタイトルを冠した本に反響が広がっている。著者は、本が読めなかったから会社を辞めたという文芸評論家の三宅香帆さん…

                                                                              働きながら本を読める社会へ 三宅香帆さんが問う「ノイズ」の豊かさ:朝日新聞デジタル
                                                                            • 「仕事をサボっている時に本を読んでいる」文芸評論家・三宅香帆さんはここまで徹底している|SUNMARK WEB

                                                                              右肩下がりで需要が縮み、かつてのようなヒットが見込みにくくなっている今の書籍市場で10万部超はなかなか出ない。それを連発できる著者は稀有だ。読者層も若い。いろんな出版社の編集者や営業担当者が舌を巻く。 しかも本だけではなく、三宅さんは雑誌やWebメディア、自身のブログ(note)などでも本や漫画の解説や評論を書く仕事を多数こなし、SNS(X、Instagram)、YouTubeチャンネル、Podcastなどでも発信。メディア出演の機会も多い。 締め切りがあったら原稿を書くし、書けない時は読みたい本を読む そんな中で、どうやって書いているのか。書くテーマの知見や情報をどう仕入れているのか(インプット)と、本1冊で10万字超になることもある膨大なボリュームにも及ぶ文章をどう綴っていっているのか(アウトプット)の両面から興味深い。 「仕事をサボっているときに本を読んでいるんですよ。書けないな、と

                                                                                「仕事をサボっている時に本を読んでいる」文芸評論家・三宅香帆さんはここまで徹底している|SUNMARK WEB
                                                                              • 本に狂わされた文芸評論家・三宅香帆が「好き」を貫いて探し当てた「自分らしく生きるための答え」 - Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type

                                                                                生き方も、働き方も、多様な選択肢が広がる時代。何でも自由に選べるってすてきだけど、自分らしい選択はどうすればできるもの? 働く女性たちが「私らしい未来」を見つけるまでのストーリーをお届けします 京都大学大学院に在学中、アルバイト店員として書いた書店のブログ記事が話題を呼び、『人生を狂わす名著50』(ライツ社)で書評家デビュー。最近では、2024年4月に出版された『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)が15万部を突破するベストセラーになるなど、文芸評論家としてのキャリアを着実に築いてきた三宅香帆さん。 幼いころから本の虫だった三宅さんにとって、小説や詩などの文芸を評論する「文芸評論家」という仕事は天職のように思えるが、最初から評論の道へ一直線ではなかった。 「本に人生を狂わされた」と著書で語るほど、三宅さんの人生の節目にはいつも「本」があった。彼女はどのように「本が好き」という気

                                                                                  本に狂わされた文芸評論家・三宅香帆が「好き」を貫いて探し当てた「自分らしく生きるための答え」 - Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type
                                                                                • 三宅香帆|note

                                                                                  評論家・三宅香帆の考えていることや読んでいることを、最もリアルタイムで伝えるマガジンです。 エンタメの見方のコツ、おすすめの本、読んだもの見たものの感想、文芸批評や日々の雑感について書きます。月8記事更新。 読みたい本や映画を見つけたい方、本や漫画や映画が好きな方、読書や執筆のモチベーションを上げたい方、他人がいま何を読んで見ているかに興味ある方に読んでもらえたら。 まだ咀嚼しきれていない、リアルタイムで考えていることや読み終えてすぐの感想ばかりなので、有料です。

                                                                                    三宅香帆|note

                                                                                  新着記事