【読売新聞】 文部科学省と経済産業省は、次世代の原子炉として期待される日本原子力研究開発機構の高温ガス炉「HTTR」(茨城県大洗町)を利用し、脱炭素エネルギーの「水素」を作る技術開発に本格的に乗り出す。隣接地に2025年頃、水素の製
走行時に温室効果ガスを排出せず、エネルギー効率も高いことから「夢の自動車」と言われてきた水素で走る燃料電池車(FCV)。ガソリンに代わる次世代環境車の切り札として期待されているが、肝心の水素燃料補給所の普及が進まない。整備を後押しする補助事業も予算が使われないほど低調だ。しかし、投じられる予算額は毎年のように拡大。予算と実態の隔たりを探ると、政府の水素戦略の見直しを迫る声が聞こえてくる。 あまりに高い政府目標 10月上旬、東京都内のENEOS(エネオス)の水素ステーション。FCVの燃料となる水素の補給所だ。車の往来が激しい幹線道路沿いにもかかわらず、平日の午後5時から2時間、訪れた車は2台のみ。いずれも、トヨタが販売する水素で走るFCVの「MIRAI(ミライ)」で、5分ほどで充塡(じゅうてん)を終えるとさっそうと走り去って行った。 次世代自動車振興センターによると、水素ステーションは現在、
川崎重工が世界初となる、水素と従来の重油の両方を使える舶用エンジンを開発し、基本設計承認(AiP)を取得しました。推進用の水素エンジンも様々な種類が開発されていますが、世界的にも競争が激化しています。「水素で進む船」、実現はもうそこまで近づいているようです。 水素燃料フェリーも実現近い? 川崎重工業が2022年11月30日、水素を燃料として使用する舶用中速4ストロークエンジンを開発し、日本海事協会から基本設計承認(AiP)を取得しました。同社が開発した16万立方メートル型の大型液化水素運搬船に発電機として搭載し、実船試験による実証を進める予定です。 拡大画像 当該発電用エンジンを搭載する予定の大型液化水素運搬船(画像:川崎重工業)。 利用時にCO2(二酸化炭素)を排出しないことから、究極のクリーンエネルギーとして需要が高まっている「水素」。これを大型船舶の燃料として活用する技術開発が進み、
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大林組は2022年8月31日、岩谷産業と共同で建物の空調エネルギーなどへ液化水素の冷熱を利用する日本初の実証に着手すると発表した。実証は大林組が設計・施工を手掛けた、岩谷産業の中央研究所・岩谷水素技術研究所(兵庫県尼崎市)において実施する。 液化水素は水素ガスを-253℃ という極低温にして液化させた状態のもの。圧縮水素ガスに比べ密度が高く大量貯蔵や大量輸送に適していることから、輸送効率が求められる産業用途や水素ステーションなどに供給されている。 液化水素を利用する際には、主に気化器を用いて常温のガスに戻すが、その際に-253℃の冷熱はそのまま大気に放散されている。今回の実証では、この冷熱を無駄なく利用する技術の開発に取り組み、空調設備機器などの冷却に必要なエネルギーを削減できるシステムの構築を目指すという。 具体的には岩谷産業の中央研究所内の水素ステーションに供給する液化水素から発生する
毒性などの課題も克服しGoサイン。 ゼロエミ船の実現へ 日本郵船とIHI原動機は2022年7月12日(火)、研究開発中のアンモニア燃料タグボートについて、世界で初めて、日本海事協会からAiP(基本設計承認)を取得したと発表しました。 拡大画像 アンモニア燃料タグボートのイメージ(画像:日本郵船)。 燃焼してもCO2を排出しないアンモニアは、水素とともに、GHG(温室効果ガス)排出量を削減する船舶業界の次世代燃料として期待されています。再生可能エネルギーなどを活用し生成したCO2フリー水素をアンモニアの原料に活用することで、燃料のライフサイクルまで考慮したゼロエミッション化が可能とのこと。 ただ、アンモニアを燃料とするには次のような課題があるといいます。 ・難燃性かつエネルギー密度の低いアンモニアの使用比率を高めながら、エンジンにて安定的に燃焼させ運用する必要がある。 ・アンモニアを燃焼させ
兵庫県立大学は6月4日、水素反応の中間体である「プロトン」が磁性を持つことに注目し、触媒に磁性を持たせることで白金並みの水素反応効率を持ちながら白金を使用しない「コバルトドープタングステン炭化物」の開発に成功したと発表した。 同成果は、兵庫県立大 大学院工学研究科の森下政夫教授らの研究チームによるもの。詳細は、英王立化学協会の国際学術誌「RSC Advances」に掲載された。 環境保護の観点から水素エネルギーの活用が検討されているが、水素は常温では気体であり、ガソリン車並みの航続距離を実現するためには、高圧タンクに水素ガスを圧縮して貯蔵する必要がある。たとえば現行の市販FCV(燃料電池車)であるトヨタ「MIRAI」の場合、1充填走行距離は約750~850kmとガソリン車並みの航続距離を実現している。しかし、3本合計で141Lの水素高圧タンクを採用し、公称使用圧力は70MPa(約690気圧
自動車メーカーのホンダが、宇宙空間で水から酸素や水素をつくり、電源などとして活用するシステムの研究開発をJAXA=宇宙航空研究開発機構とともに進めることになりました。 発表によりますと、ホンダとJAXAは、宇宙空間での生活に必要な水や酸素、電力を地球から調達せず、宇宙にいながら作り出すシステムの開発に向けて共同研究をします。 具体的には、太陽光発電で水を分解して酸素と水素をつくり、さらに燃料電池の技術でふたつを反応させて電力にしたり、この過程で出てきた水を再び利用したりする循環型の仕組みで、そこから生み出された水や酸素、電力は、宇宙空間の有人施設や車両の電源として使うことを想定しています。 今年度中に試作用のシステムをつくり、温度や放射線量など地球と異なる環境のもとでもシステムが正常に機能するか検証することにしています。 自動車業界では、トヨタ自動車もJAXAと共同で燃料電池車を活用した有
戸田工業とエア・ウォーターは、天然ガスの主成分であるメタン(CH4)から二酸化炭素(CO2)を排出せずに高効率に水素を製造するシステムの開発を始めた。都市ガスをメタン源とし、メタン改質と同時に作る多層カーボンナノチューブ(CNT)の販売と合わせ、水素供給コストを下げる。2024年には実機を稼働する。政府目標より20年早い30年に、水素のプラント引き渡しコストの1立方メートル当たり20円を目指す。(広島・水田武詞) 開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に採択された。研究開発期間は21―22年度の約2年。事業予算は8000万円。高活性鉄系触媒を使ったメタン直接改質法(DMR法)を用いる。 現状の副生水素精製、天然ガスの水蒸気改質はCO2が発生する。「研究の主目的は既存水素サプライチェーンの早期クリーン化。できるだけ早く社会実装したい」(エア・ウォーターの末長純也産業・
電源開発(Jパワー)は2月1日、次世代環境対応エネルギーとして注目されている水素を、褐炭ガス化・水素精製設備で製造開始したと発表した。 豪州ビクトリア州の褐炭から水素を製造・貯蔵・輸送し、日本国内における水素エネルギー利用までをサプライチェーンとして構築する「日豪水素サプライチェーン構築実証プロジェクト」の一環。 褐炭は、石炭化度が低く水分や不純物が多い低品位な石炭。豪州ビクトリア州には大量の褐炭が存在しているが、水分を多く含み、乾燥すると自然発火のリスクが高いことから輸送が難しく、採掘地周辺の発電所での消費といった限定的にしか利用されていない。 Jパワーは、プロジェクトで未利用の褐炭から水素を製造する分野を担当している。今回、豪州ビクトリア州ラトロブバレーで水素を製造する実証設備が竣工し、褐炭ガス化による水素製造を開始した。今後、豪州ビクトリア州ヘイスティングス港で水素の液化と液化水素運
発表された16モデルは、トヨタブランドが12モデル、レクサスブランドが4モデル。会場で手前に展示されていた5モデルはトヨタのバッテリーEV向け新ブランド「bZ」を冠しており、比較的早期に発売される見込みだ。 14モデルは乗用車で、SUVタイプが9車種、セダンタイプが2車種、ピックアップトラック1車種、スポーツタイプ2車種というラインアップ。bZブランド以外の車種(主に写真最後列)については、数年以内での発売が決定しているものの、どのブランドで出すかなどは未定という。観光施設や配達などの用途を想定した商用車も2車種用意されている。 EVも水素もPHEVも全部やる トヨタは21年6月に、30年時点のバッテリーEVの世界販売目標を「FCV(燃料電池車)と合算で200万台」と公表していた。 今回、この販売目標を「30年までにBEVを350万台(うちレクサスブランド100万台)」と上方修正。トヨタは
トヨタ自動車は、水素をエンジンで燃焼させて走る開発中の「水素エンジン車」について市販を目指す方針を明らかにしました。走行時に二酸化炭素がほとんど出ず、脱炭素社会に向けた車として、EV=電気自動車などの電動車とは別の新たな選択肢となるかが焦点です。 トヨタ自動車は、走行時に二酸化炭素をほとんど出さない車としてエンジンで水素を燃焼させて動力にする「水素エンジン車」を開発していて、レースなどで技術面の実証を続けています。 この「水素エンジン車」についてトヨタは3日、市販を目指して研究開発をしていく方針を明らかにしました。 具体的な時期は未定だとしています。 また、今後「液体水素」を燃料として活用する研究も進めるということです。 静岡県の富士スピードウェイでは3日から自動車レースが開かれていて、豊田章男社長が「水素エンジン車」のドライバーとしてコースを駆け抜けました。 トヨタによりますと、3日のレ
ホーム 先端材料・部材 東レ、グリーン水素製造HC電解質膜、PEM型でシェア独占へ - 化学工業日報 東レは、グリーン水素を製造する固体高分子(PEM)型水電解装置の電解質膜として使われている主流のフッ素系膜について、ほぼすべて同社の炭化水素系(HC)電解質膜への置き換えを目指す。現在は国内外でHC電解質膜の実証を重ねている段階だが、2025年以降には膜の供給を中心にさまざまな装置メーカーと共同で膜の価値最大化につながる運転や管理方法を検証することで、世界規模で水素関連ビジネスを大型化させる狙い。「PEM型のマーケットはすべて獲得するつもりで手がけている」(同社)。続きは本紙で プロトンの伝導性が高いほかガスの透過性が低く高強度で、150度C以上の耐熱性も併せ持つ 実証を行った米倉山電力貯蔵技術研究サイト 記事・取材テーマに対するご意見はこちら PDF版のご案内
米エネルギー省が認めた水素生成技術 米ワシントン州に本社を置くSTARS Technology(以下、STARS)は、2016年に社長兼CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)であるボブ・ウィジェン氏がパシフィックノースウェスト国立研究所(PNNL)から独立するかたちで設立された。同社の目的は、交通、産業用に低コストの水素を供給すること。 同社の特徴は、「ケミカルプロセスチップ」と呼ばれる集約的ケミカルリアクター(化学反応器)をマイクロサイズで製造する手法にある。ウィジェン氏はPNNL時代からこの研究に取り組み、その斬新な技術により、これまでに5,000万ドルの投資を受けてきた。米エネルギー省がこの技術の実用化のため独立を促し、起業に至った経緯がある。 この技術を用いて安価な水素を小型の設備で製造するのが、同社の現在のビジネスモデルだ。ケミカルプロセスチッ
だいぶ以前からそうではないかとは思っていたが、トヨタの辞書に「選択と集中」という言葉はやっぱりないらしい。コロナ騒ぎに気を取られている間に、無視できないリリースがどんどん出されていた。内容を見ると、中国の電気自動車メーカーBYDと提携して中国向けのEV開発を進める発表をしたかと思えば、パナソニックと車載用角形電池事業の新会社設立を発表している。 すわトヨタはEVに全面的に注力するのかと思えば、自動運転でも相次いで新たなリリースを連発する。トヨタの自動運転ソフトウェア先行開発部門であるTRI-ADとダイナミックマップ基盤(DMP)が自動運転用の高精度マップの実証実験を発表。返す刀で、サイバーセキュリティ研究チームであるTencent Keen Security Lab(Keen Lab)から指摘されたコネクティッドカーの脆弱(ぜいじゃく)性への取り組みを発表した。 未来的な話ばかりかと思えば
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TOYOTAは、東京モーターショー2019のMEGA WEB会場で開催された「FUTURE EXPO」にて、燃料電池自動車「MIRAI Concept(ミライ・コンセプト)」を初公開した。 燃料電池自動車(FCV)は、将来の有望なエネルギーである水素を、空気中の酸素と化学反応させて発電した電気で走るクルマだ。 MIRAI Conceptは、2014年12月に発売した「MIRAI」の後継モデルと言えるもので、2020年末の発売に向けた次期MIRAIの開発最終段階モデル。市販モデルは、日本や北米、欧州などで2020年末から発売を予定している。 MIRAIは世界中で約1万台を販売。MIRAI Conceptは、FCシステムをすべて一新して、燃料電池自動車としての性能を大幅に向上するとともに、水素搭載量拡大などにより、航続距離を従来型比で約30%延長することを目標に開発を進めているという。性能進化
大手バイクメーカーのヤマハ発動機は、二酸化炭素をほとんど排出しない「水素エンジン」の研究を、川崎重工業などと共同で行う検討に入りました。オートバイの分野でも電動化技術の開発が進む中、別の選択肢も確保し、脱炭素に向けた動きをリードするねらいがあるものとみられます。 「水素エンジン」は、ガソリンや軽油ではなく、次世代エネルギーとして期待される水素を燃焼させて動力とするエンジンで、走行時に二酸化炭素をほとんど排出しません。 ことし5月には、トヨタ自動車が「水素エンジン」の車で、静岡県で開かれたレースに出場し、注目を集めました。 こうした中、関係者によりますと、大手バイクメーカー ヤマハ発動機は、オートバイに搭載する「水素エンジン」の研究を川崎重工業などと共同で行う検討に入りました。 一度の水素の補充で、どれだけ走ることができるのかや、実用化した際のコストなどを連携して研究していく考えです。 世界
川崎市の臨海部が「水素」の拠点になる見込みです。サプライチェーンの要となる海外からの液化水素の受け入れ拠点施設整備について、水素運搬のノウハウを持つ川崎重工が連携することに。水素が安価に手に入る時代が見えてきました。 「川崎」に水素の拠点 「川崎」と連携協定 川崎重工業が開発を進めている「液化水素運搬船」の商用化に向けた計画が進んでいます。同社はすでに液化水素を格納する貨物タンク(CCS)の技術開発を完了しており、大手海運会社の日本郵船、商船三井、川崎汽船は国際的なサプライチェーンの構築に向けて、川重グループと協力することを明らかにしています。2023年9月28日には、液化水素の受け入れ基地が置かれる川崎市と川崎重工との間で連携協定が結ばれました。 拡大画像 川崎重工が開発する16万立方メートル級液化水素運搬船のイメージ(画像:川崎重工業)。 川崎重工の執行役員で水素戦略本部長の原田英一氏
日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中 エコカー大戦争! 「エコカー=日本の独壇場」と思っているとすれば、それは大間違いだ。電気自動車、ハイブリッド車を巡る市場争奪戦はこれからが本番。日本は序盤戦を制したに過ぎない。世界規模の取材でエコカー大戦争の行方を探る。 バックナンバー一覧 一時は「究極のエコカー」ともてはやされた燃料電池車(FCV)だが、最近は新型電気自動車(EV)の発売が相次ぐ中、その存在感が薄れている印象がある。課題は、燃料電池車に対する供給側と消費者との「意識の
ゼロアビアは、世界初の水素燃料電池を搭載した旅客機の飛行を成功させた。 この画期的なフライトは、環境に優しい新たなパワートレインを搭載した6人乗りの民間航空機で行われた。 イギリス政府の支援を受けたHyFlyerプロジェクトの一環として行われたもので、同じ機体で商用航空機の飛行も行っている。 ゼロアビアのミフタコフCEOは声明で、水素燃料電池を搭載した商用飛行の実現は、我々が思っているほど遠くないだろうと述べた。 ロンドンとカリフォルニアを拠点とするゼロアビア(ZeroAvia)が、世界初の水素燃料電池を動力源とする旅客機を飛行させた。このテスト飛行は、イギリスにある研究開発スペースで行われ、Engineering and Technologyによると、飛行時間は20分だった。 この画期的なフライトは、水素燃料電池を搭載した6人乗りのパイパー・エアクラフトの機体が使われた。水素燃料電池は採
東日本大震災9年-福島/水素エネの循環のモデルに 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の複合被災地である同県浪江町に7日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経済産業省が整備を進めてきた「福島水素エネルギー研究フィールド」が開所する。 再生可能エネルギーの太陽光が由来の水素を作る世界最大級の工場。再エネだけで水素を作ると製造段階も含めて二酸化炭素(CO2)を排出しない「CO2フリー」を達成できる。水素の「地産地消」が今後進めば福島の創造的復興を後押しすると期待される。 研究フィールドはNEDOと経産省による技術実証事業として計画された。再エネの導入拡大に伴う余剰電力を水素に変換させ、広く社会で利活用するモデルの確立を目指す。両者の委託を受けた東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業の3社が技術開発に当たる。 原発事故で一時全町避難を強いられた町には、9年が経過した今なお帰
「液化水素運搬船」先駆者の川崎重工 河野一郎常務に聞く「韓国や中国がまねできない技術」:生き残りをかけた技術競争(1/4 ページ) 総合重機大手の川崎重工業が水素ビジネスに本腰を入れている。菅義偉首相が2020年12月に発表した脱炭素計画では、水素エネルギーの利用が重要な役割を果たすとされた。川重はこの分野で造船技術を生かして液化水素運搬船を建造し、液化水素の海上輸送部門でトップランナーの役割を担おうとしている。 同社で液化水素運搬船開発・建造を担う船舶海洋ディビジョンの責任者である河野一郎常務・エネルギーソリューション&マリンカンパニーバイスプレジデント兼船舶海洋ディビジョン長にインタビューした。 河野一郎(こうの・いちろう) 1981年に川崎重工業に入社、2010年に船舶海洋カンパニー神戸造船工場工作部長、16年に執行役員、同カンパニーバイスプレジデント、20年4月から常務、カンパニー
都営バスの燃料電池車の歴史と今後について、筆者が考察。車両のデザイン上、開閉できる窓が少なく、サイズも小さいため。換気は空気清浄装置で対応しており、車内に不安を感じる人もいるという。 SDGs(持続可能な開発目標)の達成が呼びかけられるなか、全国各地で導入が試みられているのが燃料電池バスだ。 燃料電池バスは燃料となる水素を燃料電池に送り、空気中の酸素と化学反応させてできた電気を使ってモーターを動かすため、排ガスはゼロ。排出されるのは水だけのため、時代にマッチしている。東京都内を走る都営バスでは、2022年2月現在、この燃料電池バスを71両所有している。 都営バスの燃料電池車の歴史だが、実は意外に長い――。 都営バスは2003(平成15)年3月、江東区有明に「水素供給ステーション」を設置し、燃料電池バスを試験的に導入した。トヨタ自動車と日野自動車が共同開発した車両は同年8月28日から、 ・東
イギリスのノッティンガム大学化学工学科の研究チームが、金属機械加工産業における廃棄物である切削屑の表面に、プラチナ(Pt)やコバルト(Co)の原子をスパッタリングで堆積させることで、水の電気分解用途の高効率な触媒を作製することに成功した。チタンやニッケル合金の切削屑の表面にある数10nmの溝や段差が、PtやCoのナノ粒子やナノフレークの形成に適しており、実用化されている触媒と比較して10分の1のPt量とCo量で、水の電気分解により効率100%で水素(H2)と酸素(O2)を製造できることを確認した。研究成果が、2024年4月16日にイギリス化学会の『Materials Chemistry A』誌に公開されている。 H2は熱や自動車などの動力を発生するのに使用できるクリーン燃料であり、燃焼によって生じる副産物は水蒸気だけだ。H2製造技術の多くは原料として化石燃料に依存しているが、水と電気からH
EV大国の中国に変化? 専門家「日本が勝者になる可能性は十分」:ウクライナ侵攻で(1/2 ページ) 世界的な電気自動車(EV)シフトが進む自動車業界だが、ロシアのウクライナ侵攻で構図が一変するかもしれない。EV大国として知られる中国が、水素ステーションの設置を急速に進めるなど燃料電池車(FCV)化を急いでいるのだ。 世界的な電気自動車(EV)シフトが進む自動車業界だが、ロシアのウクライナ侵攻で構図が一変するかもしれない。EV大国として知られる中国が、水素ステーションの設置を急速に進めるなど燃料電池車(FCV)化を急いでいるのだ。以前からFCVに注力してきたトヨタ自動車の読み通りになる可能性もある。 中国国家能源(エネルギー)局の劉亜芳能源節約・科技装備司副司長は、国内の水素ステーションが250基を超えると発表した。シェアは世界の約4割を占め、世界一の設置数だと中国国営の新華社通信が4月13
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