調査捕鯨船の船員らが土産名目で自宅あてに送った鯨肉を運送会社から持ち出したとして、窃盗と建造物侵入の罪に問われた環境NGO「グリーンピース・ジャパン」(GPJ)のメンバー2人に対し、青森地裁(小川賢司裁判長)は6日、懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)の有罪判決を言い渡した。2人は控訴する方針。 判決によると、GPJメンバーの佐藤潤一(33)と鈴木徹(43)両被告は2008年4月16日、青森市の西濃運輸青森支店の配送所に侵入し、塩漬けの「ウネス」と呼ばれる鯨肉が入った段ボール箱(23.1キロ)を盗んだ。 GPJ側は「船員が鯨肉を無断で持ち帰る『横領行為』を告発するための証拠を確保した。自分たちで利用する意思はなく、箱を持ち出したのは正当な行為」として無罪を主張した。