2009年6月20日 戦う民主主義 戦う民主主義という言葉があります。 ヨーロッパで広く知られている言葉なのですが、これを単純に定義すると次の通りです。 民主主義を否定する言動を許さない民主主義。 現代史においてはヒットラーの独裁政治に対するドイツの反省が有名なので、ドイツを例にとってみましょう。 1930年代。 第1次世界大戦後のハイパー・インフレや世界恐慌による深刻な大失業といった国家的窮地や危機に対応できない議会への不信感・絶望感がドイツ中に蔓延していました。 ここで登場したのがナチス党のヒットラーでした。 一般的にヒットラーが独裁者と言われる大きな原因の1つは「全権委任法」にあるとされています。 内容は主に次のとおりです。 ・議会の立法権を内閣に委譲する ・大統領の法令制定認証権を首相(ヒットラー)に委譲する ・条約締結は議会の承認を必要としない これは要する