日本は、労働者の権利である「年次有給休暇」の取得率が最も低い国である。政府の調査では、「みんなに迷惑がかかる」が取得にためらいを感じる理由の1位だったが、お互いの迷惑をカバーし合ってこそ「和の国」ではないのか。 ある会社では、退職時の有休取得をめぐって、退職者と上司との間でトラブルになった。上司は再発防止のために、人事に「会社がまとめて取らせて残さない」方法を提案したという。「会社が勝手に使わせるなんて」と反発されそうだが――製造業の人事です。先月、中堅営業社員の退職者が出たのですが、有給休暇の取得について、ちょっとした揉めごとがありました。 彼は在職中、ほとんど有給休暇を取得したことがなかったのですが、有効期限が残っている20日分の有休を、退職時にまとめて取ると言い出しました。 しかし営業部長が「そんなことできるはずがないだろ!」と、申請を頭ごなしに拒否したものですから、彼は