福井県出身の漢字研究の第一人者、故白川静さんの書斎の一部を、福井市下馬町の県立図書館白川文字学の室が復元し、公開している。 復元した書斎は幅約5メートル、奥行き約2メートル、高さ約2・5メートル。今年7月に遺族から県に寄贈された遺品に、書斎の机があったため、以前撮影された書斎の写真をもとに、雰囲気を再現した。机上には教え子から贈られたルーペ、好んで使った水性ボールペンなどの遺品を展示した。 同館によると、白川さんの書斎は京都市内の自宅のガレージを改装したもので、亡くなるまでの25年ほどの間、仕事場として使っていた。一日のほとんどを書斎にこもり、「字統」「字訓」「字通」の字書3部作を完成させた。 観覧は無料。月曜と年末年始は休館。問い合わせは県立図書館(0776・33・8860)へ。(日比真)