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以前にも書きましたが、嘘を吐かなくても、情報の一部だけを限定的に披露することで、実態とは異なった印象を与えることが出来ます。木を見て森を見ずとは言いますが、木だけを見せて森を見せないことで、全体像を誤解させるわけですね。給食費の滞納や救急車のタクシー利用、外国人犯罪や若者の凶悪犯罪などが典型的です。そして生活保護の不正受給もそう、どこにも軽蔑すべき連中はいるもので、その自覚の有無にかかわらず偏見を煽ってはネガティヴなイメージを植え付けようと躍起になっている人も少なくありません。 生活保護の不正受給が06年は89億円、07年は92億円です。まぁ庶民からすれば「億」が付いていれば大した数値ですから、これだけ提示するだけで、あたかもそれが巨大な問題であるかのように見せかけることが出来ます。実際のところ、生活保護費の総額は約2兆5000億円、そこから見れば不正は僅かに0.35~0.4%の範囲に収ま
ケースA 「もやい」 《もやい》の活動は、住所不定状態にある人たちに対するアパート入居時の連帯保証人提供と、生活困窮者に対する生活相談を二本柱としている。連帯保証人提供は、六年半で一三〇〇世帯を超えた。毎年二〇〇世帯のペースで増えている。対象は、野宿者を始めとする広義のホームレス状態にある人たちで、野宿者が七割程度、DV(ドメスティック・バイオレンス)被害を受けて居所を逃げ出してきた人たちが二割程度、残り一割を精神障害者や外国人労働者、路上にはいないがアパートもない「ネットカフェ難民」などが占めている。 当初、この活動は多くの人たちから心配とも批判とも取れる忠告を受けた。ホームレス状態にある人たちの連帯保証人になどなったら、お金がいくらあっても足りない。早晩、活動は破産するだろう、と。「パンドラの箱を開けた」とも言われた。しかし、実際に滞納などによる金銭的トラブルになるのは約五%前後。活動
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