幻の鳥瞰図原画発見 50年代の石巻 東北歴史博物館で公開 石巻市内で保管されていることが分かり、公開が始まった「港都石巻市鳥瞰図原画」 鳥瞰(ちょうかん)図絵師の吉田初三郎(1884~1955年)が晩年に描いた「港都石巻市鳥瞰図」の原画が、東日本大震災で被災した宮城県石巻市の住宅に保管されていたことが分かった。トレース図などはあるものの、原画はこれまで見つかっておらず、幻の存在とされていた。初三郎の特別展を開催中の東北歴史博物館(宮城県多賀城市)は24日、原画を借り展示を始めた。 所有者は石巻市の自営業鈴木紀男さん(72)。特別展が開かれている同館を18日に訪れ、学芸員の籠橋俊光さんに伝えた。籠橋さんが鈴木さん宅で現物を確認した。 原画には50年代の石巻市の様子が描かれている。市役所や日和山、パルプ工場などのほか、丸光デパート、岡田劇場、海水浴場といった失われた風景も描写されている。高