動かないはずの絵が波打ち、奥行きがうまれ、実際にはない色が視界に浮かびあがる。そんなブリジット・ライリーの絵画を、誰もがどこかで目にしているはずです。同時代のファッションやデザインにも影響を与えたあざやかな波形やストライプは、1960年代に隆盛をきわめたオプ・アート(視覚原理を用いて知覚を刺激するアート)の代表格とされてきました。 ただ、彼女は単にトリックアート的なイリュージョンを追い求めたのではありません。「人間であるとはどういうことか、そして、生きるとはどういうことか」。そんな大きなテーマにつながるものとして知覚をとらえ、87歳のいまも創作をつづけています。その真の姿にせまるべく、日本では38年ぶりの個展『ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画』(DIC川村記念美術館)が実現しました。 そこで今回、音の世界で「波形」を操るサインウェーブ奏者のSachiko Mさんと同展をめぐります。彼女は
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