加害者、被害者、中立の役割を持たせた図形が動き回るアニメ(下)を見つめる乳児=京都大提供図形の実物を見せて、乳児の反応を探る実験=京都大提供 【鍛治信太郎】言葉もしゃべれない生後10カ月の乳児でも、いじめられる被害者に対して同情心を感じているらしいことが、京都大などの研究でわかった。人間の生来の性質が善か悪かを探る研究にも役立つとみられる。米科学誌プロスワンで13日発表した。 京大の鹿子木(かなこぎ)康弘特定助教(発達科学)らは、9カ月半から10カ月半までの24人の乳児に擬人化した図形のアニメを見せる実験をした。赤、青、黄の3種類の図形が被害者、加害者、中立の役割に分かれて画面上を動き回る。加害者は被害者にぶつかり、時には押しつぶそうとする。中立はどちらとも関係なく動く。このアニメを8回見せた後、アニメと同じ色や形の実物の図形を2個、乳児の目の前に置いた。 続きを読むこの記事の続きをお