雇用の安定を目指すはずのハローワーク(公共職業安定所)で、相談員などとして全国で働く非正規職員のうち、約一割に当たる二千二百人が、この三月末で職を失う。突然「雇い止め」を告げられた職員たちは、業務で失業者の相談に乗りつつ、自らも勤務時間外や休暇に職を探す事態となっている。四月以降、窓口が混乱しないか懸念する声も上がる。 (稲田雅文) 「窓口を訪れた人の中には、雇用保険や職業紹介以外の福祉サービスが必要な場合も。制度の知識と経験が求められる職場なんです」。東海地方のハローワークで、受け付け業務を担う非正規職員の五十代女性は訴える。二月下旬に突然、上司から「任期の更新はしない」と言われた。 職に就いて三年半。雇用保険の給付や職業紹介、訓練など、多種多様な制度への理解をようやく深めたところだった。案内をした人が帰り際に会釈をしてくれると「人の役に立てた」と感じる。退職金や賞与、夏季休暇もなくても
病院勤務を辞めた看護師たちの間で、訪問看護師への転身がじわりと人気を集めている。子育てなどのライフスタイルに合わせて働けることや、一人一人の患者に寄り添うやりがいを感じられることも背景にあるようだ。年収400万円 「病院で時間に追われ、モニター画面に囲まれていたときとは違い、訪問看護はゆっくり一人ずつかかわれる時間が楽しい」 11月中旬、東京都世田谷区などが開催した看護師就労支援講座。講師役の「ジャパンケア尾山台」(東京都世田谷区)の小浦方美幸所長(34)が、病院勤めから9年前に訪問看護師に転身した自らの体験談を熱く語った。 小浦方さんの話に聞き入っていたのは、子育てや両親の介護などで今は看護の仕事を離れている「潜在看護師」たち。12年間、看護の現場を離れていた主婦、角倉雅子さん(41)=仮名=は「看護師はもうできないと思ったが、訪問看護ならできるかもしれない。新たな扉が開いた感じです」と
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く