7月18日、富士通は食・農クラウド「Akisai(アキサイ)」を活用した沼津工場の自社農場を報道陣に披露した。農業分野へのICT活用を支援すべく、クラウドを積極的に活用した同社の取り組みを見ていこう。 「にんじんやだいこんの原価がわからなかった」 Akisaiは食料・農業分野でのICT活用を実現するクラウドサービスで、ちょうど1年前に富士通から発表されたもの。「豊かな食の未来へICTで貢献」をコンセプトとし、生産現場でのICT活用のみならず、流通・地域・消費者のバリューチェーンを結ぶのを目的とする。 見学会に先だって登壇した富士通 統合商品戦略本部長 兼 ソーシャルクラウドサービス統括部長の阪井洋之氏は、Akisai登場の背景として、農業の国内生産額、農業・食料の国内生産額ともにピーク時から大きく落ちている現状を説明。また、日本の農業自体にも収益力の低下や国際競争力の低下、現場の高齢化、品