コンピューター将棋ソフトの棋力は、10年ほど前はアマ二、三段といわれました。その後は急速に進歩してアマ五、六段に伸びました。そして現在ではさらにパワーアップし、アマ名人戦、アマ竜王戦などで優勝したトップアマと遜色がないそうです。実際、専門紙が企画したお好み対局などでよく負かしています。 将棋連盟は5年前、プロ棋士・女流棋士が公式の場で許可なくコンピューター将棋ソフトと対局することを禁じる通達を出しました。それには意図がありました。棋士対ソフトの勝負の価値を高めるためでした。そして3年前、渡辺明竜王と当時の最強ソフト『ボナンザ』が対局しました。結果は、渡辺が終盤の寄せ合いで一手勝ちを収めましたが、実際は難解な変化があって形勢不明でした。ソフトの強さが改めて認識されました。渡辺がもし負けたら「竜王」の威光にも影響しかねないので、対局料はかなり高額だったそうです(一説では竜王賞金の約4分の1とか