古川元久経済財政相は18日、5月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。国内景気の現状は「緩やかに回復しつつある」とし、「緩やかに持ち直している」としていた前月までの基調判断を引き上げた。個人消費や雇用情勢が改善したためで、上方修正は9カ月ぶり。震災があった昨年3月から基調判断に盛り込んでいた「東日本大震災の影響」という表現も初めて外した。国内景気に関する主要14項目のうち、4項目で判断を引き
日本銀行の白川方明(まさあき)総裁は21日、米ワシントンで講演し、「中央銀行の膨大な通貨供給の帰結は、歴史の教えにしたがえば制御不能なインフレになる」と述べた。日銀は27日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策を検討するが、その直前に総裁が金融緩和の「副作用」に言及したことで、波紋を広げそうだ。 フランス銀行主催のパネルディスカッションで述べた。欧州債務(借金)危機で、欧州中央銀行が大量のお金を供給して銀行の資金繰りを助けた対応について「意義は大きい」としつつも、「金融市場の小康が保たれることで、(財政再建への)危機感が薄れる可能性がある」と述べた。 先進国最悪の日本の財政についても「人々が財政不安から支出を抑制し、(物価が下がる)デフレの一因になっている」と、消費増税法案の国会審議が進まない状況にくぎを刺した。ただ、政府や与野党内には「日銀の金融緩和が不十分だからデフレが続いている」と
東アジアの2040年の食糧需要を予測した調査報告書を、米国穀物協会が18日発表した。日本では家庭の食品支出のうち70%が、外食やコンビニの調理済み食品に向くなど、「キッチンのないアジア」化が進むという。 裕福で健康への関心が高い日本の消費者が、東アジアの消費者の目標になっていると指摘。家庭以外で調理された食品への支出比率は10年時点の38%から、大幅に高まると予測した。消費者の間に、利便性を求める傾向が強まるためという。 中国は40年までに全人口の70〜80%が都市部に集まる可能性があり、日本と同じく食品の利便性を求めるようになるという。中国が世界の食糧事情を決めるようになる、とも指摘している。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、購読手続きが必要です。購読申し込みログインする今なら最大2カ月無料!サービスのご紹介はこちら関連リンク〈ロイター〉コンビニ大手は営業最高益更新予想
料金改定について 2023年11月より料金が改定されました。 料金改定の同意からお手続きをお願いします。
印刷 AIJ投資顧問に業務停止命令を出したことを発表する自見庄三郎金融相=24日午前9時38分、国会内、仙波理撮影 独立系の投資顧問会社、AIJ投資顧問(東京都中央区、浅川和彦社長)が企業年金から預かった約2100億円の資産の大半が無くなっていることが24日、わかった。資産が外部にさらに流出することを避けるため、金融庁は同日、金融商品取引法に基づき1カ月間の業務停止命令を出した。 金融庁と証券取引等監視委員会は今後、年金資産の大半が無くなった原因が、運用の思惑が外れて出た損失なのか、AIJによる無断流用なのか、などを調べる。調査の結果次第で刑事告発も辞さない構えだ。 AIJは金融庁に「失われた額や理由は説明できない」と報告しているという。AIJの代理人の弁護士は24日午前、「現在、(金融当局の)検査を受けている最中なので話すことはできない。話せる状況になれば、きちっと説明する」と話し
政府が検討していた家庭向け電気料金制度の見直し案の全容が分かった。 料金に含まれる「人件費」を計算する際、電力会社の高水準の年収ではなく、一般企業を参考に従業員1人あたり最大134万円引き下げた約2割安い水準を使うよう求めた。このほか燃料をガス会社などと共同で調達してコストを下げることなども提言しており、料金の値上げを抑える方針だ。〈見直し案の要旨、関連記事9面〉 家庭向けの電気料金は、総括原価方式で算出し、値上げする場合は経済産業相の認可が必要だが、算出方法が不適当で不透明との指摘があった。今回の見直し案は3日に開かれる経済産業省の「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議」に提示される。
印刷 銀行最大手の三菱東京UFJ銀行が日本国債の価格急落に備えた「危機管理計画」を初めて作ったことがわかった。数年後に価格が急落(金利が急騰)して金利が数%にはね上がり、損を少なくするために短期間に数兆円の国債を売らざるを得なくなることもある、としている。国債の有力な買い手がいよいよ「急落シナリオ」を想定し始めた。 日本政府の借金総額は約1千兆円あり、このうち国債を発行して投資家から借りているのは約750兆円(昨年9月末時点、日本銀行調べ)。国債の9割超は国内で買われ、4割を銀行が持っている。とくに三菱東京UFJはゆうちょ銀行を除いて最大の約42兆円を持ち、国債を売買する債券市場への影響力が大きい。 計画は昨年末にまとまった。日本の経済成長率や経常収支、為替など30指標をチェックし、国債急落につながる変化があれば損失を軽くするために売却などの対応をとる。 購読されている方は、以下のよ
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ブータンのワンチュク国王とペマ王妃の訪日は大きな話題になった。ワンチュク国王の優しげな風貌と共に、ペマ王妃の美貌が人気の秘密だろう。雨の金閣寺での報道写真撮影の際に住職に傘をさしかけるなどの細やかな心遣いも、日本人の琴線に触れたようだ。 旅行社にブータン旅行の問い合わせが殺到していると言う。王室外交の目的は友好を育み自国のイメージを高めることだから、訪日は大成功だったと言って良い。 ブータンが「GNH」(国民総福祉量)の増大を国是に掲げていることから、マスコミではブータンを「幸福の国」とする報道が目立った。 しかし、現在、そのブータンも悩み多き国に変わりつつある。GNHを国是に掲げても、国民の多くが幸せと感じる国を維持することは難しい。 今回は、アジアで普遍的に起きていることが、ブータンでも生じていることを述べたい。 それは経済が発展し始めると、土地価格が上昇することである。この現象は世界
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