ある小学生の男の子がノートに描いた動物のイラスト。タヌキとクマが緑色に塗られています。この絵を見てどのように感じますか?子どもたちのために知っておきたい、色の見え方の多様性の話です。(ネットワーク報道部記者 鮎合真介/吉永なつみ) きっかけは去年(2018年)10月中旬、岐阜県教育委員会が行った調査に関するニュースでした。 20万人余りが在籍する岐阜県内の公立学校では、色の識別が難しく、黒板の文字が読みにくいという子どもが1800人ほどいることが分かったというのです。 色の識別が難しい?20万人のうち1800人も? そんな驚きから、これまで「色の見え方」を気にかけたことのなかった子育て中の30代記者2人が取材を始めました。 日本眼科医会によると、生まれつき色の識別が難しいことを医学用語で「先天色覚異常」といいます。「異常」ということばは耳慣れない感じもしますが、例えば“血圧の異常”のように
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