反政府デモに対する弾圧で多数の死者が出ているイエメンで、女性たちがイスラムの伝統衣装ベールを燃やす抗議デモを行った。数百人の女性が26日、首都サヌアに集結し、「人殺しサレハ(大統領)は女たちを殺し、それを恥じていない」、「サレハの目には女は虫けらも同然だ」などの横断幕を掲げて行進した。 この抗議行動は、先週末の反政府デモの弾圧で、少なくとも25人が死亡したことを受けて実施された。国連安保理は先週、全会一致でイエメン政府の弾圧への非難決議を採択した。 ベールを燃やす行為は遊牧民族ベドウィンの意思表示で、政府の弾圧を止めさせるために立ち上がるようベドウィンの男性に求めている。参加した女性たちは、「これはイエメンの自由な女性たちからの訴えだ。独裁者サレハの虐殺を世界に直視してもらうためにベールを燃やした」というチラシを配った。 中東諸国の民主化運動「アラブの春」をきっかけにして今年3月に始まった