「(子供に)花粉用のマスクとメガネをつけさせても、すぐに取る」。東大阪市在住の母親は不安そうに語った。=13日、大阪弁護士会館前 写真:田中龍作= 放射能が降り注いだ瓦礫をわざわざ全国各地に運んで燃やし海に埋め立てる。公益性と安全性に大きな疑問符がつく広域瓦礫処理が、「お白洲」の場に引きずり出された。 大阪府と大阪市による震災瓦礫の焼却と埋め立ては、健康に深刻な被害をもたらし、被災地の復興にもつながらないとして住民が差し止めを求めていた裁判の第1回目の口頭弁論がきょう大阪地裁であった。 訴えたのは大阪はじめ関西の住民260人(原告)。大阪地裁最大規模の202号法廷の原告席には住民59人が入廷した。原告席につく人数のあまりの多さに裁判所側はパイプ椅子を出して対応した。「がんばってや~」傍聴席から声援が飛ぶ。 訴状によると―― 被告の大阪府と大阪市は東日本大震災で岩手県宮古地区に生じた瓦礫を持