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ブックマーク / el.jibun.atmarkit.co.jp (29)

  • 第182回 自分の世界がすべてではない:5分間キャリア・コンサルティング:エンジニアライフ

    こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。 昨今、日の企業は労働力を国内から国外に求める傾向があるそうです。そのため、日語の語学力を身につけるため、日語学校が流行っているそうです。そういったこともあり、先日ある日語学校の視察をさせていただきました。一般的に日語学校といえば外国の方が日語を学びに来る場所ですが、その学校は少し様子が違っており、私自身多くの気づきや学びがありました。そこで、今回はこの日語学校から思うことを書きます。 ■外国の方が日で働くということ 日の企業が国外に労働力を求めるのはいくつかの理由があります。その中でも最も大きな理由は国内で労働力を確保できないことにあります。景気が回復してきたことにより就職市場は買い手から売り手市場に変わってきました。そのため、質の高い労働者は企業同士で取り合いになります。それは給料の高騰などを招く結果となり、労働力の確保と

    第182回 自分の世界がすべてではない:5分間キャリア・コンサルティング:エンジニアライフ
    Barak
    Barak 2015/11/16
  • 罪と罰(1) 西からやってきた男:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「いや、だからさ」守屋が言った。「引数を1個増やせばすむじゃんかよ。なんでそうしないんだよ」 「お前、よく考えてもの言ってるか?」木下が答えた。「この先、項目が1つ増えたら、また引数増やすのか? そのたびに関連するとこ全部直すのか? どう考えても手間だろ」 「じゃあどうしろって?」 「まとめてDTOにしよう。それが手っ取り早い」 「それだとわかりにくくなるじゃねえか」 「はあ? 誰が?」 「後からメンテする奴に決まってるだろ」 「DTOのどこがわかりにくいんだ?」 「引数だったら"stockCode"とか"limitDate"とか、一目で分かるじゃねえか」 「DTOだってJavaDoc見ればわかるだろう」 「いちいちJavaDocなんて開いてられるかよ。コーディングのリズムっても

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    Barak
    Barak 2013/10/27
  • 高村ミスズ女史の事件簿 結婚詐欺篇 (1):Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 真夜中にかかってくる電話が、いい知らせであったためしがない。そもそも小指の先ほどでも常識を所有しているヤツなら、よほどのことがない限り、日付が変わった直後に他人に電話をかけるという選択はしない。 不幸にして、真夜中過ぎに私に電話してくるヤツは、たいていがよほどの事情を抱えている。私はコーディング中のScalaのソースから目を離して、しつこく振動している電話に手を伸ばしかけ、それが7つ所有している電話の中で、唯一のブラックベリーであることに気付いた。この電話の、定期的に変更している番号を知っている人間は、この地上に数人しかいないはずだった。ということは、特殊事情の件だ。 私はその電話をつかむと、常に接続してあるヘッドセットを装着した。ボイスチェンジャーの作動を示すパイロットランプ

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    Barak
    Barak 2013/04/09
  • 鼠と竜のゲーム(終) あなたの人生の物語:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 11月30日、16:00。 五堂テクノ社で、記者会見が行われた。もちろん、大手企業の会見といっても、全国ネットで生中継されるようなことはなかった。ほとんどの一般市民が関心を持つような重大事件ではないし、そもそもT市立図書館事件そのものが、大々的に報道されたわけでもない。一応、大手メディアは一通り呼ばれたらしいが、報道の多くは夕方のニュースで数分間放送されただけか、翌日の社会面の片隅に小さく載っただけだった。 むしろ、5月の倉敷さん逮捕当初から、この件をフォローし続けてきたネットユーザーによるまとめサイトの方が、会見の模様を詳細にレポートしていた。ぼくが、それを読んだのは、記者会見の翌日の午後だった。 会見で主に質問していたのは、神代記者だったが、約束通り、例の対談の件はまったく

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    Barak
    Barak 2013/03/18
  • 鼠と竜のゲーム(24) King of Solitude:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「座ってくれ」 久しぶりに見た城之内は、野崎の予想に反して、落ち込んだり、ふてくされたりしてはいなかった。ミーティングルームの椅子に、身体を投げ出すように座ると、以前にも増して挑戦的な視線をぶつけてきた。 対談の翌週の月曜日だった。野崎にとっては、予想以上に収穫の多かった対談だったが、別の立場の同僚たちは、それぞれに異なる結果を受け止めることになった。 対談の翌朝に急遽行われた臨時役員会議において、野崎は事情を詳しく説明した。記者会見を開くことになった経緯については、即答しなくてもよかったのではないか、という意見も出たものの、野崎の決定が最善であったことは誰もが認めざるをえなかった。同席していたソリューション部の担当取締役は、責任回避の言い分をひねり出すのに多忙だったし、和田広

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    Barak
    Barak 2013/03/16
  • 鼠と竜のゲーム(23) トゥルーライズ:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 対談の後半の展開が急すぎて、たぶん思考がスリープ状態にあったのだろう。ぼくは、田嶋社長に促されるままに、五堂テクノの社屋を出て、帰社の途についた。電車の中で、田嶋社長と東海林さんは別件の業務の話をしていたが、ぼくは混乱した頭で窓の外を眺めるのが精一杯だった。 横浜駅に到着し、ぼくたちは市営地下鉄の方へ歩き出したが、途中で社長が思い出したように言った。 「お、もう5時過ぎか。ちょっと腹減ったな。どっかで何かべてくか。どうせ、2人とも今日も遅いんだろ?」 「そうですね」東海林さんも賛成した。「じゃあ、混む前にどこかに入りますか」 ぼくたちは地上に出ると、適当なお店を探してうろうろした。社長と東海林さんとでべたいものの意見がい違い、選定は困難を極めた。ぼくも一応、希望を申請してみ

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    Barak
    Barak 2013/03/16
  • 鼠と竜のゲーム(22) ストームブリンガー:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 ぼくは思わず安堵のため息をつき、隣に座った東海林さんに囁いた。 「遅かったですね。何かわかりましたか?」 「ああ」東海林さんはそれだけ答えると、手を上げた。「すみません、よろしいですか?」 五堂テクノの和田広報課長は、演説を中断させられて不満そうな顔をしたが、野崎Div長が東海林さんにうなずいた。 「まあいいでしょう。和田さんはもう充分お話になったと思いますしね。お話を伺いましょうか」 東海林さんはカバンからA4用紙の束を取り出した。再び立ち上がると、神代記者に渡して、順に回してもらうように頼んだ。見たところカラー印刷されたソースのプリントアウトのようだった。 そのプリントアウトが会議室内に小さいが激しい嵐を呼び起こすことになった。 城之内さんは、不審そうな顔で、手元に配られたプ

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(20) すべて灰色の猫:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「知り合い?イノウーが?」田嶋社長は目を剥いてぼくを凝視した。「クロラ氏と?」 「倉敷さんです」ぼくは訂正した。 倉敷さんからの電話をもらった後、ぼくは社長に用件を告げた。当然のことながら、社長は、倉敷さんがなぜぼくに名指しで電話してきたのか、という疑問を表明し、ぼくはやむなく事実を明かしたのだった。 「一体、どういう知り合い……」社長は首を傾げたが、何かに思い当たったような顔でぼくを見た。「……そういえば、イノウー、よく図書館に行くとか言ってたな」 「ええ、まあ」 「そこで知り合ったのか?」 「はい」 「しかし、それがこの件とどう関係してくるんだ?」社長はぼくに疑わしそうな視線を向けてきた。「お前、まさか、知り合いだからって、うちがT市立図書館の案件をやってたことを話したんじゃ

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(21) まっ白な嘘:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「対談だと?」野崎は顔をしかめて訊き返した。「誰が、どこと対談するんだ?」 「うちと、例の会社ですよ」城之内は薄ら笑いを浮かべながら、こともなげに言った。「サードアイです」 「それをデジタルITがセッティングするというのか?」 「そういう申し出です」 野崎は、だらしなく座っている城之内の顔を凝視した。 「それで?」 「もちろん了承しましたよ」城之内はいじっていたスマートフォンを机の上に放り出した。「あ、よかったら野崎さんも参加してください。場所はうちの会議室です。日時はまたメールしますんで」 城之内のとぼけた表情に、野崎は心の中に苛立ちが沸き起こるのを感じた。それをこらえながら、低い声で注意する。 「そういうことは、私の許可を得てからにしてもらえないか」 「はあ。この程度のことで

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(19) 失われたソースを求めて:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「なんで、イノウーにこれが来たんだ?」 社長の疑問に、ぼくは宛先になっているアドレスを指した。webmaster@thirdeye-system.co.jp になっている。うちのホームページの管理者用に設定してあるアドレスで、ここに投げられたメールは、ぼくの他、数名に転送される。 「たぶん井上くんが担当者だってことまでは知らないんでしょうね」川嶋さんが指摘した。「知ってればダイレクトにメールしてくるでしょうし」 「発信者は?」 「フリーアドレスです」ぼくは答えた。「登録料無料、30日限定、広告付きのやつです」 「返信してみたか?」 「してみましたけど、unknown で戻ってきました」ぼくは別のメールを開いて見せた。「きっと、有効期限ぎりぎりで送信したんじゃないかと思います」 「

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    Barak
    Barak 2013/03/02
    細かい話として、Received: ヘッダの from 直後の部分は Agent がそう名乗ってるに過ぎないので、それを whois したところで調べたことにはならん気が。
  • 鼠と竜のゲーム(17) 個人情報流出:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「2のワンペアで勝てるとはな」 田嶋社長はそう言うと、会議室に揃った面々を見回した。ギャンブル好きの社長らしい言葉だが、その顔に浮かんでいるのは勝利感というより、戸惑いのようだった。 ぼくたちは、サードアイに戻ったその足で、会議室に直行した。帰りの電車の中から電話したので、会議室には東海林さんと黒野さんが待っていた。 東海林さんが提案したのは、東海林さん人もうまくいく可能性が高いとは思っていなかった作戦だった。目的は、ウワサの発信元として最も可能性が高い2つのアカウントが、五堂テクノの人間であることを確認することだ。 「むしろ五堂テクノの人間ではないことが確認される方がありそうですけどね」東海林さんはそう付け加えた。 作戦の手順は簡単だった。まず、五堂テクノの2人、野崎Div長

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(16) PING:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 五堂テクノロジーサービス、ソリューションデベロップメントDivisionの野崎Div長は、間断なく襲ってくる苛立ちと、心の一部を浸しようとする不安の両方を押し殺しながら、来客スペースの椅子に座っていた。前者の原因は、隣に座っている城之内主任にあり、後者は数分以内に到着する予定の訪問者にあった。 当事者――というよりこの騒動の張人――である城之内は、不安や動揺を毛ほども感じていないようで、手にしたスマートフォンの上でせわしく指を滑らせている。プライバシーフィルターが邪魔して、野崎の位置からは画面の内容は見えなかったが、何をやっているのかはだいたい想像がついた。TwitterでT市立図書館事件のことで、根拠のないウワサを拡散しているのだ。野崎から注意を受けたため、元のアカウントで

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(18) 事情:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 めったに足を踏み入れることのない役員用会議室の椅子は、野崎にとって座り心地がいいとはいえなかった。椅子そのものは、通常の会議室に置かれているパイプ椅子に比べて、値段も材質も比べものにならないぐらい高価であるに違いないのだが。COBOL全盛の時代からプログラミング畑を歩んできた野崎は、管理職になった今でも、こういう椅子に座っていると緊張感が維持できない。 この何日か、野崎はシステム構築や管理業務とは異なる領域で気苦労を強いられていて、心身ともに疲労が蓄積していた。個人情報流出騒ぎが発覚して一週間。外部からの問い合わせへの対応は、広報部の担当だが、ソリューションの責任者として、野崎も火消しに神経をすり減らされている。 問い合わせ元として最も多かったのが、<LIBPACK>シリーズを納

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    Barak
    Barak 2013/03/02
  • 鼠と竜のゲーム(15) レス・ザン・ゼロ:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「……また機会あれば、よろしくお願いします」 タカシは丁寧な口調で会話を終えて受話器を置くと、起こりえない奇跡を期待するかのように、しばらく電話機を見つめたまま顔を上げようとしなかった。有限会社アクアシステムの2人の被雇用者は、不安そうな顔で社長を見た。 「ダメだった」ややあってタカシは2人の顔を交互に見ながら、苦々しい表情で言った。「サイト制作はそのまま他社に引き継ぐから、現状のソース一式を納品物としてほしいそうだ」 「そうですか」 経理事務を担当している中村シゲルがため息をついた。タカシが前に勤務していた会社の2年後輩で、アクアシステムを立ち上げたとき、一緒についてきてくれた仲間だ。 「これで、正式に受注している案件はゼロになりました」シゲルは肩をすくめた。「会社創立以来です

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    Barak
    Barak 2013/01/10
  • 鼠と竜のゲーム(14) 隠された醜聞:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 大抵の会社組織にあてはまることだが、組織の規模が大きくなるにつれて「社外秘」と呼ばれる事項は増えていくものと決まっている。 五堂テクノの場合、社外秘は大きく3種類に分類される。1つは内線番号表とか役員報酬率表のように流出したからといって実害がないものだが、半ば慣習によって社外秘とされているものだ。2つめは流出すると組織の運営や売り上げに大きなダメージをもたらすもので、長年の営業ノウハウや顧客リスト、蓄積されたソースコードなどがこれにあたる。3つめは、いわゆる醜聞と言われるもので、漏出した際のダメージは、こちらの方が大きい。 「BP事件」は、おそらく五堂テクノ社内で、最も秘密が保たれた醜聞であるに違いない。それは城之内がソリューションデベロップメントDivisionに配属されて、ち

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    Barak
    Barak 2013/01/10
  • 鼠と竜のゲーム(13) 追跡:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「とにかく、このままにしてはおけないな」田嶋社長は固い声で言った。「どうすればいいか、みんなの意見を聞きたい」 翌日の20時過ぎ、ぼくたちは会議室に集合して、目下の事態を打開すべく対策を検討し始めた。参加者は、田嶋社長、東海林さん、黒野さん、それにぼくの4人だった。川嶋さんも気掛かりそうだったのだが、お子さんがらみで何か用事があるとかで18時ちょうどに退社している。 「まず、このウワサを流している根源を探すことが何よりも優先されるんじゃないでしょうか?」黒野さんが発言した。「個人なのか法人なのかは知りませんが」 「探すと言っても容易じゃないぞ」東海林さんが顔をしかめながら言った。「こいつらは、Twitter2chみたいに、匿名で発信できる場所でしか発言してないからな」 「Twi

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    Barak
    Barak 2012/12/20
  • 鼠と竜のゲーム(12) コードを見れば分かること:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 野崎が「LIBPACK Room No.2」のドアを開けると、室内で続いていたらしいなごやかな会話が、瞬時にピタリと途絶えた。開発ルームにいた7、8人のエンジニアが、一斉にドアの方を怯えたような視線を向けたが、野崎の顔だと認識した途端に、全員が安堵の表情を作った。 奥のリーダー席を見やると、城之内の姿はどこにもない。以前に訪れたときは、この室内には息苦しくなるような緊張感が満ちていたというのに、今、エンジニアたちが和気あいあいと談笑していたのは、主任の不在が理由なのだろう。城之内が部下をどのように扱っているのか、逆に城之内が部下からどのように見られているのかが、この雰囲気だけで分かろうというものだった。 野崎は、咎めるつもりはない、という意味で軽くうなずくと、そのままリーダー席に

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    Barak
    Barak 2012/12/20
  • 鼠と竜のゲーム(9) ネットの噂:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 ぼくがその記事に気付いたのは、気温が低下する気配すら見せないうんざりするような8月23日の朝だった。 リブパック・クロラ関連は、Twitterでは、#libcrawler のハッシュタグで共有されていて、ぼくもたまにチェックしていた。もっとも、T市立図書館事件の発生から3カ月近くが経過し、投稿数もかなり落ち着いてきているので、チェックは週に1度以下に減っている。そのため、ぼくが記事の存在を知ったのは発表から2日ほど経過した後だった。 201X年8月21日 デジタルIT 図書館HP閲覧不能、サイバー攻撃の容疑者逮捕、だが…… 神奈川県内の男性(4x)が、自作プログラムで図書館ホームページから新着図書の情報を収集したところ、サイバー攻撃を仕掛けたとして逮捕された。しかし、デジタルIT

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    Barak
    Barak 2012/12/06
  • 鼠と竜のゲーム(10) 帝国の論理:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 株式会社五堂テクノロジーサービス、ソリューションデベロップメントDivisionの野崎Div長は、社ビルの7階の通路を早足で歩いていた。普段は温和なその顔には、常にない険しい表情が浮かんでいて、すれ違う社員たちは思わず振り向いて、その後ろ姿を確認した。 淡いベージュ色の通路の両側には、同じ色のドアが等間隔に並んでいた。このフロアは、五堂テクノが販売する各種パッケージやソリューションの開発ルームが集中していて、ドアの脇にはプロジェクト名が書かれたアクリルプレートが掲げられている。 野崎が足を止めたのは「LIBPACK Room No.2」のプレートが出ているドアの前だった。認証コンソールで親指の指紋をスキャンし、続けてIDカードをかざす。軽やかな電子音と同時に、ドアが横にスライド

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    Barak
    Barak 2012/12/06
  • 鼠と竜のゲーム(11) 拡散:Press Enter■:エンジニアライフ

    ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 うちの会社のように、特定の分野の業務知識が豊富なわけでもなければ、他社にはない技術力があるわけでもない小さなSIerが、継続した利益を出すためには、なんと言っても業界内のネットワークが頼りになる。 ぼくには営業職の経験はないので詳しいことは分からないが、社長や営業の黒野さんなどが頻繁に他社を訪問しているのは、即座のリターンを期待しているわけではなく、「いつか」のための布石であることは、何となくだが理解している。例えば、うちと似たような規模のSIerが、自分たちだけではこなしきれない量の開発案件を受注できたときなど、うちの会社が孫請けとして何割かの実装を引き受けることもあるし、その逆もある。ときには、1つの受注をめぐって競争になることもあるが、負けたとしても、根の深い遺恨が残るよう

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    Barak
    Barak 2012/12/06