大阪大学(阪大)は7月10日、大腸がんのリンパ節に早くから存在する微小転移が、第2病期大腸がん患者の術後の再発率を規定することを関連施設で前向き臨床試験によって明らかにしたと発表した。 成果は、阪大大学院 医学系研究科外科学講座 消化器外科学Iの森正樹教授、同・山本浩文准教授らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、7月18日に開催された第68回日本消化器外科学会総会シンポジウム1「消化器癌治療における日本からのエビデンスの発信―Oncologic ResectionやRCTの結果からみえてきたもの―」で公表された。 大腸がんは手術でがんを取り去っても一定の割合で転移・再発を来してしまう。そのため、がんと同時に切除したリンパ節に転移巣ができている場合には第3病期と位置付けられ、術後抗がん剤治療を追加し再発を予防している。一方で、リンパ節転移のない第2病期でも15-20%ほどの患者は手術