山が高くなるのには様々な原因がありますが,結局は地殻が厚くなったためです.私たちが住んでいる大地は大陸地殻ですが,この大陸地殻はマントルの上に浮かんでいます.大陸地殻は主に花こう岩質の岩石からできているのに対して,マントルはより重たい(密度の高い)かんらん岩(かんらん石からなる岩石,かんらん石は宝石のペリドットといっしょ)からできていますので,大陸地殻には浮力が働いています.つまり,軽い大陸地殻が厚いほど,マントルから顔を出す部分(標高)が高くなります(これをアイソスタシーといいます). では,なぜ大陸地殻が厚くなるのでしょうか?その原因の一つは,マントルから大陸地殻へとマグマが供給されるからです.玄武岩質マグマはマントルの一部が溶けてできたものですが,この玄武岩もかんらん岩よりは軽いので,マントル内を上昇し,大陸地殻の底にペタッとひっつきます.日本列島の山脈下ではこのような「底付け作用」