今、私たちはこれまで経験したことのない新型コロナウイルスという魔物に脅かされる日々を送っています。 コロナ下の葬式で遺族が直面する「5つの大問題」 しかしこれまで人類は、幾度となくこうした疫病と戦い乗り越えてきました。世の中が騒がしくなると、さまざまな信仰がうまれ、各地で祭祀が営まれていきました。疫病や死に対する恐怖から、各地でしきたりや迷信がうまれ、慣習として今日まで伝承されているものも数多くあります。 もちろん昔の慣習が現代にそのまま当てはまるわけではありませんが、「なぜそのように言われているのか」という考え方はどこか今に通じるものがあるような気がします。 ■「死者に夜通し付き添った人」が謹慎する理由 通夜といえば、現代では親しい人とのお別れの場として儀式が行われるものですが、もともとは死者の側に近親者が夜通し付き添う行為のことで、夜伽(よとぎ)とも言われていました。 通夜において死者