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ブックマーク / gnabikes.hatenablog.com (8)

  • トマス・ピンチョン『ヴァインランド』 - sekibang 1.0

    ヴァインランド (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集) (池澤夏樹=個人編集世界文学全集2)posted with amazlet at 10.01.17トマス・ピンチョン 河出書房新社 売り上げランキング: 71404 Amazon.co.jp で詳細を見る 2009年→2010年……年をまたいで、ようやく読み終えました。トマス・ピンチョンの『ヴァインランド』*1。最初は少し違和感があったすごく書き下した感のある佐藤良明訳も、読んでいるうちに慣れはじめ、すごく読みやすい翻訳になっていると思いました。膨大で詳細な訳註もまた楽しく読めました。作品的にも今まで読んだピンチョン作品のなかで最もポップで、読みやすい作品だと思います。読みやすさを順位付けすると、こんな風になる(短編は含めず)。 『競売ナンバー49の叫び』(長さ的にも一番とっつきやすい) 『ヴァインランド』 『V.』(デビュー作

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    RanTairyu 2010/01/18
  • 集英社「ラテンアメリカの文学」シリーズを読む#1 ボルヘス『伝奇集』 - sekibang 1.0

    伝奇集 (ラテンアメリカの文学 (1))posted with amazlet at 09.11.15ボルヘス 集英社 売り上げランキング: 669150 Amazon.co.jp で詳細を見る 先日、インターネットで古情報を検索していたところ、集英社の「ラテンアメリカの文学」シリーズ全18巻が手ごろなお値段で売っていたのに出会ってしまい、引越し前かつ金欠*1にも関わらず、購入に至ってしまった私です。でも、出会ってしまったんだから仕方ないよねぇ……と自分を納得させて、律儀に一冊目のボルヘスから読んでいます。『伝奇集』。岩波文庫から鼓直訳でも出ていますが、こちらは篠田一士の訳。篠田訳のほうが、現代語っぽい印象がありました。収録作品も微妙に違っている。この版だと『伝奇集』、『エル・アレフ』、『汚辱の世界史』が入っています。これらの収録作品は以下のでも読めます(訳者はバラバラ)。 伝奇集 (

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    RanTairyu 2009/11/15
  • 『イェルサレムのアイヒマン』を読んでいる - sekibang 1.0

    イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告posted with amazlet at 09.11.02ハンナ アーレント みすず書房 売り上げランキング: 206156 Amazon.co.jp で詳細を見る 積読してあったハンナ・アレントの『イェルサレムのアイヒマン』を読んでいます。これは二〇世紀の思想家が書いた著作のなかでも、特別に面白く、また切実な問題を取り上げられた名著であるなぁ……と読みながら漠然と考えてしまいますが、ホントに面白い。訳は結構硬いし(アレントの翻訳はいくつか読んでいますが、そのなかでもかなり硬い部類に感じられます。題材がアレントの専門である政治哲学よりもずっと現実的なのに……というギャップが問題なのかもしれませんが)、それなりに高価ななんだけど「読んだほうが良いよ(面白いから)」とオススメしたいですね。悪とはなにか、正義とはなにか、良心とはなにか……を

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    RanTairyu 2009/11/03
  • 稲葉振一郎『経済学という教養 増補』 - sekibang 1.0

    経済学という教養 増補 (ちくま文庫 い 66-1)posted with amazlet at 08.09.15稲葉 振一郎 筑摩書房 売り上げランキング: 55107 Amazon.co.jp で詳細を見る このの筆者について「はてなで日記を書いている、なんか怖い感じの論客」というまったく意味のない認識しかなかったのだが「こんなにタメになる物を書く人だったのか!」と思いを新たにするぐらいの良書。現代日経済についての議論の見取り図であり、数式を一切使わない経済学理論の入門書であり、さらに「マルクスおよびマルクス主義って結局なんだったのか?」というまとめも行うとんでもない「教養」である。現在『資論』を読破しようとしているところだったのでマルクス関連の記述はとても役に立った気がするし、また、フランクフルト学派のどんな部分にマルクスの影響があったのかも分かった気がしたのも良かった。結構

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    RanTairyu 2008/09/15
    []「 あと「経済学って社会の合理的な部分だけに焦点を当ててるわけじゃないんだな」って思わされたのも個人的」
  • 高橋メソッドで泳ぎが変った! - sekibang 1.0

    クロールがきれいに泳げるようになる!posted with amazlet at 08.08.28高橋 雄介 高橋書店 売り上げランキング: 10917 Amazon.co.jp で詳細を見る こちらの高橋雄介先生のを紹介してから*1、当ブログのアフィリエイトリンクを通じて購入されている方がびっくりするぐらい多かった(ご購入いただいた方、ありがとうございました)。でも、この買って絶対に損はないと思う(私のような水泳初心者方ならなおさら)。このを読んで2回ぐらいプールに行ったけど、びっくりするぐらい変るんだよ……自分の泳ぎが……「あれ、俺の前世、カッパ?」ってぐらいにさ……。というわけで、日は「高橋メソッドで何がどう変ったか」の報告。 スピードがあがった こちらので紹介されているのは「速い泳ぎ方」ではないのだけれども、に書いてある「きれいな泳ぎ方」を試してみたら自然に泳ぐのが速く

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    RanTairyu 2008/09/03
    []「 プールサイドのベンチで休憩してたら「きれいな泳ぎ方ですねー」とものすごい可愛い女の子に声をかけられ」
  • ブルーノ・シュルツ『シュルツ全小説』 - sekibang 1.0

    シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー)posted with amazlet at 08.08.27ブルーノ シュルツ 平凡社 売り上げランキング: 152435 Amazon.co.jp で詳細を見る ブルーノ・シュルツの作品は、先月に『肉桂色の店』と『クレプシドラ(砂時計)サナトリウム』からの抜粋を読んだばかりだが、せっかく全集版を買ったので頭から読んでみることにした。余程のことがない限り私は同じを読み返したりしないのだが、読んだばかりで再読しても「面白い!」と思う。以前読んだ「東欧の文学」シリーズに収録されていない作品も面白い。なかでも「年金暮らし」という短編――年金暮らしで暇をしている初老の男が小学校に再入学して幼児退行。最後は強風に飛ばされてどこかへと消えてしまう……という話が良いと思う。 なんだかよくわからないが、とにかく面白い。しかし、その「なんだかよくわからない感じ」はち

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    RanTairyu 2008/08/28
    []「 情報は同質であっても、伝達される内容が形式によって異なってくる感じ。こういう実感があると、読書って」
  • 東大アイラー再訪 - sekibang 1.0

    東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編posted with amazlet on 06.11.27菊地成孔 大谷能生 メディア総合研究所 売り上げランキング: 14540 Amazon.co.jp で詳細を見る プログレとか言ってる場合ではなく、えっさえっさと卒論を書かなくてはならない身の上なのでプログレ関連のYoutube動画を探すのを我慢して卒論を書いています。現在は1930年代からのジャズ批評における「語りの方法」を抽出し、その後、アドルノと闘わせる……というよくわからない構想の章に着手しはじまったところ。その前に簡単なジャズ史みたいなものを書かなくてはいけないので、昨晩から菊地・大谷による『東京大学のアルバート・アイラー』を再読しています。 爆笑しながらジャズの歴史とその即興演奏における方法論が知ることができる、ということに「とんでもないだ……」と改めて思って

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    RanTairyu 2006/11/28
  • あやふやな立ち位置 - sekibang 1.0

    アフターダークposted with amazlet on 06.09.25村上春樹 講談社 (2006/09/16) Amazon.co.jp で詳細を見る 文庫化されたので読む。周囲の評判がすこぶる悪く心配だったが、私は良い小説だと思った。主人公のマリの周辺のいたるところに「私たちが現実に存在している立ち位置は、確固たるもののようで、実は全然あやふやである」と言うテーマが象徴として描かれている……と浅はかな読み方だけれどそんな風に思う。「世界の根源的な未規定性が…云々」と宮台真司なら言うかもしれない。現実的に考えてこの小説を読んだから、そういった「立ち位置のあやふやさ(もしかしたら明日急に私は犯罪者になってしまうかもしれない…とか)」に読者が気付くか、と言えば難しい問題である。カフカの『審判』が「不条理小説」と処理されてしまうのと同じように。 ついこの間から私は大学一年生のゼミで学生の

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    RanTairyu 2006/09/26
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