美とは情報だろうか?情報であるならばそれは編集性を持つ。それは編集されうるし、また他を編集する。情報というのは変化のことだ。均質化されたものには情報はない。また、情報はデジタル表現に限らない。デジタルは感覚されないほど小さな要素から構成されれば、アナログとは見分けはつかないが、ここでは情報は広い意味での変化を指す。 ところで、人間の営みは、世界をひたすら分解・再構成する行動であるともいえる。歴史的に情報の編集運動が開花した例がルネッサンスだ。ルネッサンスは古典復興と訳されるように、過去の情報を読み直し、ときに破壊し、構成しなおすという運動だった。これがさまざまな分野で起こった*1。またそこでは情報は共有されたり、破壊されたり、取り入れたりと、“編集されて”多くの偉大な作品として結実した。要するに、単なる全文コピペではないところに編集性があり、美しいと形容される何かがある。ルネサンスでファン