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ブックマーク / www.ringolab.com (503)

  • 渡辺京二傑作選4 ドストエフスキイの政治思想 - 情報考学 Passion For The Future

    ・渡辺京二傑作選4 ドストエフスキイの政治思想 まず私がいつも感じていた弱者の味方とか一部社会運動家の胡散臭さについて 「たとえ百姓であれ労働者であれ、思想が構築される過程の端緒に立つとき、彼は必然的に普遍性へ向けての上昇を強いられるのである。これこそ知識人と民衆との断絶の原因であり、それは民衆に精通したり、民衆の習慣になじんだりすることではこんりんざい解決されえない。ドストエフスキイのいうように、そういうことは旦那の道楽にすぎないのである。」 と書かれていて深く同意。民衆の代表も、弱者の代弁者も、もはや思想を語ってしまった段階で、民衆でも弱者でもない。似非である、と思うわけです。 で、これはドストエフスキイの不評な著作『作家の日記』における民衆賛美調の政治評論を肯定評価する内容です。ドストエススキイの民衆論は、そういう薄っぺらいものではなくて、もっと複雑で意味のあるものだというのです。

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    RanTairyu 2012/05/09
  • ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ - 情報考学 Passion For The Future

    ・ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ 東日大震災以降、絆とか思いやりという言葉がメディアに氾濫したが、その中身をちゃんと確認しないと、全体主義や感情論に流されかねない。ひとのつながりは何を生み出すのか、社会科学者たちはずっと研究してきたわけだから、その成果をいま読んでおく必要がある。 著者は社会関係資(ソーシャルキャピタル)を「心の外部性を伴った信頼・規範・ネットワーク」として定義した。外部性とは「個人や企業などの経済主体の行動が市場を通じないで影響を与えるものであり、便益を与えるものを外部経済、損害を与えるものを外部不経済」という意味。心の外部性というのは、信頼、お互い様の規範、ネットワーク(絆)といったものが果たす役割を指している。 米国ではロバート・D・パットナムが著書『孤独なボウリング』で一人でボウリングをする孤独な人間が増えたというデータからとコミュニティの崩壊を見

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    RanTairyu 2012/05/08
  • 次世代コミュニケーションプランニング - 情報考学 Passion For The Future

    ・次世代コミュニケーションプランニング 博報堂、電通、グーグルでマーケティングを手掛けてきたコミュニケーションプランナーの高広伯彦氏が書き下ろした新しいマーケティング・プランニング思考法。5つの章からなる。社会学やメディア論など幅広い分野の研究成果も引用しながら、表層ではなく「物の変化」に迫る。5の濃い講演のような。 広告業界で稀有な経歴を持つ高広氏はこれまでの広告と、これからの広告のあり方をどう考えているのか。そして近年のソーシャルやクチコミをどう見ているのか。すべて書かれている。 「現在「クチコミマーケティング」といわれて業界内で提供されているものの多くは「人を媒体枠として」売っているものである。 「ブロガーに書かせます」「Twitterユーザーにつぶやかせます」などなど......。」 広告枠、媒体枠として消費者のクチコミを買うようなプランナーは、従来のマス広告屋の悪弊が抜けて

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    RanTairyu 2012/04/20
  • 帝国ホテルの流儀 - 情報考学 Passion For The Future

    ・帝国ホテルの流儀 初代帝国ホテル社長の息子で、自身も社長となった犬丸一郎氏。上流階級のサラブレッドぶりがすごい。 永田町や田園調布の自宅から慶応幼稚舎から慶応大学まで通い、大学ではハワイアンバンドに夢中になる。プロを目指すが才能に見切りをつけて父の勧めで帝国ホテルへ入社する。すぐに海外留学が決定。戦後の海外渡航が難しい時期だったが宿泊客の米軍少将の口利きで、米国の大学へ進む。昼はサンフランシスコ市立大のホテル・レストラン学科で学び、夜は一流ホテルで接客やサービスを学ぶが、すぐに父の手配でコーネル大学へ編入、1年間会計学や建築学を学ぶ。 帰国時には「帰国前に欧州を回って来い。客船は一等で大西洋航路の一等先客への事、サービスをよく見てこい。」と父の指示。欧州の一流ホテルを泊まり歩いて、日出発から2年9か月の遊学から戻り再び帝国ホテルへ。 人生の重要な場面で重要な場面で「イヌマルか、以前、

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    RanTairyu 2012/04/17
  • 福島第一原発 ―真相と展望 - 情報考学 Passion For The Future

    ・福島第一原発 ―真相と展望 政府が"冷温停止"を発表した福島第一原発が、現実にはまだまだ危険な状態にあることを、米国の原子炉設計の専門家アーニー・ガンダーセンが語る。再び大きな地震に見舞われて、四号機の使用済み核燃料プールが崩壊したら東京も危ない、即座に逃げよ、という。 「大気圏内で行われた歴代の核実験で放出された量を合わせたほどの放射性セシウムが、四号機のプールには眠っています。原子炉は原子爆弾よりはるかにたくさんの放射能を抱えているのです。四号機の使用済み核燃料プールは、今でも日列島を物理的に分断する力を秘めています。」 そして四号機倒壊はないにしても、廃炉へ向かう作業にも大きなリスクがあることを指摘している。 「核燃料を取り出すためには、必要な技術を開発して作業に着手するまでに10年を、実行するのに10年ほどかかるのではないでしょうか。三基に溶け落ちた核燃料の塊が二つずつ、そして

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    RanTairyu 2012/04/11
  • いますぐ書け、の文章法 - 情報考学 Passion For The Future

    ・いますぐ書け、の文章法 論理的で立派な文章ではなく、読者を楽しませカネになる文章を書くにはどうしたらいいかを指南する。堀井憲一郎。この人には、ディズニーが絶対に公認しないであろう超濃密ディズニーランドガイドにまず魅了され、話芸の質をとらえた『落語論』でまともに感動し、タイムリーにでた『いつだって大変な時代』にはその通りと膝を打った。真面目で不真面目、粋な文章を書く、私がレスペクトしているライターの一人。 自分の言いたいことをいったん曲げてでも、読者に楽しんでもらう精神をもて。極めて不親切な読者、不熱心な読者を指定せよ。とにかく読者位になれと何度も主張している。プロの書き手になれるかどうかの資質は「さほど熱心でない読者をこちらに振り向かせる工夫が好きかどうか」。ライターはサービス業なのだ。 小難しいことを語る面白くない文章は著者が一番嫌いなものだ。こんな辛辣な、しかし的を射た指摘をし

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    RanTairyu 2012/04/10
  • 標準メールを置き換えてもいい?iPhoneメーラーの Sparrow - 情報考学 Passion For The Future

    iPhoneの標準メールアプリは、優・良・可・不可で評価するとしたら可のレベル。基的なメールの読み書きはできるけれど、便利な機能はこれといって搭載されていない。Macで人気のメールソフトのiPhone版として登場したSparrowは、定番不在のiPhone標準メーラーの有力候補。メールの読み書きと整理を素早く行うための機能があり、軽快に動作する。 基的にはGmailのよくできたクライアントだと考えるとよいみたいだ(Gmail以外は試していない)。ラベルやスターなど多くの機能はGmailを踏襲しているようにみえる。Inboxのサブジェクト部分をスワイプすると、返信やスターやアーカイブなどメールに対して行う処理を一発指定できる。 Facebookに接続して、友人の顔アイコン画像を取得して、メールに表示してくれる機能がある。人間だけではなくAmazonストアからのメールにはAmazonのアイ

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    RanTairyu 2012/04/09
  • コンセプトデザイン専用の フィグラーレ コンセプトフローノート - 情報考学 Passion For The Future

    ・A5 フィグラーレ コンセプトフローノート 縦開き【橙】SW133M これはとても気に入ってしまいました。コンセプトデザイン専用のノートです。アピカが出しています。 インプットとアウトプット。2分割された紙面を利用して構想を練り上げます。A5横とA4縦の2冊を使ってみた感想です。上の写真はA5横タイプ。 考えたこと、で読んだこと、人に聞いたことをインプットに書き、そこから広がっていくこと、まとめたいことをアウトプットに書いていくことで、コンセプトができあがります。罫線があるのでフローチャートやマトリクス図も描きやすい。 ・罫線のレイアウト 特に気に入ったのは裏面がないことです。この贅沢さが一枚一枚を完成物、作品として仕上げる意識が高まります。 そしてこちらがA4縦タイプ。大型なのでたくさん書けます。セミナーを聴講しながらインプットをまとめ、帰ってから考えたことをアウトプットに書くなんて

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    RanTairyu 2012/04/04
  • 名文を書かない文章講座 - 情報考学 Passion For The Future

    名文を書かない文章講座 芥川賞をはじめ文学賞とりまくりの小説家 村田喜代子による文章術。 自分にしか書けないことを、だれが読んでもわかるように書く。それがこのの良しとする文章だ。そして「散文とは誠実に言葉数を費やして、自分の前にある事象に迫るものだ」といい、「豊満な体。熟れた若い女の肉体」などという語彙のみをもって最小限の言葉数で語る不誠実な文章を書くなという。かっこをつけた名文は不要、文章は口から。書くときにはモグモグいいながら、自分の言葉で語りなさいという。 何かの拍子にさらっといい一行が書けることがあって、それをベースに文章を仕上げていくということはよくあるが、その一行が名文だと勘違いしてはいけないという指摘に、私はうなった。推敲では鬼にならねばならない。 「削除には多大な勇気がいる。名文なんか惜しみなく捨ててしまおう。ここであらためて名文の定義をすると、真の名文とは、用途に合った

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    RanTairyu 2012/03/23
  • 超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか 幽霊、占い師、幽体離脱、念力と超能力、予知夢と予言者。ニュースになった"超常現象"を最先端科学で解き明かす。著者は超常現象は全部嘘というスタンス。科学でトリックを説明できるという。そして、各章でトリックを解き明かすと同時に、「あなたにもできるスプーン投げ」のように、誰にでも実際にできるやり方を示している。 驚くようなトリックというのはほとんどなくて、たとえばスプーン投げは折れる寸前まで曲げた「応力のかかったスプーン」を用意して隠し持っておく。いかに観客にこれを意識させないかがすべてのポイントになる。 ほとんどの超常現象に共通するのは錯覚だ。脳は環境の中で最も重要と思われる事柄を選び集中する。その他の事柄にはほとんど注意が払われない。詐欺師たちはこの脳の性質を利用して、見るものを欺く。 人間の脳のはたらきを知っていると思考さえ操ることができる。こ

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    RanTairyu 2012/03/19
  • エネルギー進化論: 「第4の革命」が日本を変える - 情報考学 Passion For The Future

    ・エネルギー進化論: 「第4の革命」が日を変える 脱原発と自然エネルギーへのシフト。農業革命、産業革命、IT革命に次ぐ第4の革命を提唱する環境エネルギー政策研究所 飯田哲也さんの新書。ご人の講演を聴く機械があり、会場で感銘して購入。自然エネルギー、小規模分散型システムへの見方が少し変わった。 私はこのを読む前の考えは、10年くらいかけて徐々に脱原発を進めながら、従来方式の発電方式の効率を高めるのが無難ではないかというものだった。自然エネルギーといっても現状は2%程度であるし、太陽電池にせよ水力、風力にせよ、諸々の障害があって、20%レベルへ持っていくのは不可能と思っていた。その信念が3割くらい、自然エネルギーシフト可能説へと動かされた。 ドイツやデンマークなどエネルギーシフト先進国では、研究開発や初期投資に政府のお金を投じるのではなく、自然エネルギーで発電された電力の固定買取価格制度

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    RanTairyu 2012/03/16
  • 夢宮殿 - 情報考学 Passion For The Future

    ・夢宮殿 アルバニアを代表するノーベル文学賞候補作家による反ユートピア小説。やっと文庫化された。寓意に満ちていて非常に面白かった。 19世紀のオスマントルコらしき世界で、国民の見る夢を収集する巨大な官僚機構 夢宮殿。そこは何千人ものエリート官僚が働く秘密主義の機関だった。全国から集まる膨大な数の夢の報告を<受理>は受け取り、<選別>課は重要性で分類し、<解釈>課は隠された意味を読みとる。そして夢宮殿の最高機関<親夢>は、上にあがってきた夢の中から、帝国の運命にかかわる予兆を含む「親夢」をひとつだけ選びだして、皇帝に伝える。それが戦争や平和、国家プロジェクト政治的粛清の意思決定につながることもある重大な仕事だ。 国の名門キョプリュリュ家に生まれたマルク=アレムは縁故で夢宮殿に就職し、大臣や知事を親戚に持つ家柄の力で、順調に出世の階段を昇っていく。国家に奉仕する巨大官僚機構の恐ろしさ、滑稽さ

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    RanTairyu 2012/03/15
  • 再起動せよと雑誌はいう - 情報考学 Passion For The Future

    ・再起動せよと雑誌はいう 『CITY ROAD』『WIRED日版』『季刊・とコンピュータ』の元編集者で、「と出版の未来」を考えるウェブサイト『マガジン航』編集人の仲俣 暁生さんの。POPEYE、ユリイカ、文芸春秋、東洋経済、NUMBER、OZマガジン、ぴあ、などさまざまなジャンルの30種類以上の雑誌をとりあげて批評する。 全記事が雑誌愛に満ちた批評で楽しい。今イケてる雑誌はどれか、ダメなのはどれか、意外な人気メディア、新しいビジネスモデルなど幅広い話題が盛り込まれている。1つのジャンルで必ず複数の雑誌をとりあげて、特徴比較をしている。歴史的に果たした役割も説明されている。通読すると雑誌メディアの全体を俯瞰する視点が得られる。 「いま思えば、かつての『POPEYE』は、現在のインターネットのような存在だった。書き手と読者の距離を近く感じさせるカジュアルな文体による短いコラムや、スナッ

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    RanTairyu 2012/03/10
  • ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか NHKの同名の番組がとても素晴らしかった。全4回で人間が人間的である理由について探究するドキュメンタリ。考古学・人類学・動物学・脳科学・心理学などの最新成果を総合して、人間性や社会性の起源を明らかにしていく内容だった。近日DVDでも出るだろう。 ・ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか http://www.nhk.or.jp/special/onair/human.html これはその書籍版。4部構成の番組の流れはほぼそのままに、研究の詳細、取材過程でのエピソードを加えて、文字で深く知ることができる内容になっている。 脳の進化が心の進化につながり、心の進化が社会の進化へと影響を及ぼしていく。キーワードは交換、飛び道具、農業、貨幣。どれも人間にしか見られない事象であり、複雑な心が発達していないと成立しないものであるということを、毎回、少し意外な展開

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    RanTairyu 2012/03/08
  • ギヴァー 記憶を注ぐ者 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ギヴァー 記憶を注ぐ者 未来SF『カッシアの物語』の原型になったといわれる名作。ちょっとアイデアを借りただけというのではなく、原作といっていいほど世界の設定は似ている。3部作というのも同じ。カッシアがよかった人におすすめ。初版は93年で、これは2010年に出た新訳版。 未来世界で人々は、あらゆる苦痛が取り除かれた完璧な"コミュニティ"に住んでいる。貧困も格差もなく平穏に暮らす代わりに、人々は自由やプライバシーを手放し、与えられた規則を厳密に守らなければならない。決められた時間に決められた仕事をする毎日。頭の中で考えたことや、感じたことまで、わかちあう"感情共有"も義務とされていた。 国家の管理と市民の相互監視によって完全に予定調和の理想郷。隠しごとや嘘など規則を破るものは"解放"されてコミュニティからいなくなる。超えてはならない川の向こうへ追放されるらしい。 少年少女は"12歳の儀式"で

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    RanTairyu 2012/03/04
  • 幸福の計算式 結婚初年度の「幸福」の値段は2500万円!? - 情報考学 Passion For The Future

    ・幸福の計算式 結婚初年度の「幸福」の値段は2500万円!? お金で幸福は買えるのか? 幸福の度合いを金額に換算できるのか? 例:結婚は2500万円の価値がある? 人々に定期的に幸福度を自己申告してもらう。結婚離婚、昇進や昇給、転職や失業、こどもの誕生や大事な人との死別、宝くじにあたるなどの大きな出来事があった人たちの、前後の幸福度の変化を調べれば、各外的要因の影響力の大きさがわかってくる。たとえば1万円の昇給は1ポイントの幸福度の上昇につながるといったように、金額に出すことも不可能ではない。と死別するとか子供が誕生するというのがいくらなのかも同様に計算できてしまう。 こうした"幸福計算"は200年前にイギリスの経済学者ジェレミー・ベンサムが提案して以来、研究が続けられ、ずっと注目と批判にさらされてきた。まずデータの取り方が難しい。単なるアンケートで当の幸福度が取れているかわからない

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    RanTairyu 2012/02/24
  • 幸せな小国オランダの智慧 - 情報考学 Passion For The Future

    ・幸せな小国オランダの智慧 小国だが知恵のある国として改めてオランダに学ぶ。現代の蘭学書。 国土の半分以上が水没の可能性のある低い土地(ネーデルラント)であるオランダは、過去千年間、洪水と戦ってきた。多数のダムや堤防を作り、治水事業を推進し、「一万年に一度」の確率の洪水にも備えている。不確実性に備える一方で、経済や社会の成熟も追求する。オランダは近年、世界最高の一時間当たりのGDP、欧州屈指の失業率の低さ、子供の幸福度第一位、世界最大の農業ビジネス国、を実現している。 「オランダは、つねに災害や危機に対する能力を培ってきた。それはたんに防衛的な面だけではなく、イノベーションや持続的な経済運営にもかかわるものになってきた。その「能力」とはどのようなものであろうか。 それは人々の中にある社会的な関係性の豊かさ、ソーシャルキャピタル(social capital=社会関係的知的資)である。技術

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    RanTairyu 2012/02/07
  • アーティストのためのハンドブック  制作につきまとう不安との付き合い方 - 情報考学 Passion For The Future

    ・アーティストのためのハンドブック  制作につきまとう不安との付き合い方 アーティスト = 美術作品、音楽、文学、写真など作品を制作する人 アーティストとして生きていく不安にどう対処したらいいか? 才能とは何か、自分に才能があるのかどう見極めたらいいか? 優れた作品とは何か?成功とは何か?アイディアと技術とどちらが大切か? といった問題に対して2人のベテラン・アーティストが答える。全米で20年間読み継がれた古典の翻訳。アーティスト指向の人が読むと、自分の抱えた論点がいっぱい言語化されているのをみるだろう。 このでは一度も創造性という言葉が使われない。著者らはその言葉をファ○クという言葉と同じように忌み嫌っている。アートを職業として生きていくには、当てにならない天才の創造性よりも、継続的に作品を作り続けていく継続性、生産性を大切にしている。まずは質より量なのだ、と。 こんな実験もでてきた。

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    RanTairyu 2012/02/05
  • 曾根崎心中 - 情報考学 Passion For The Future

    ・曾根崎心中 人形浄瑠璃や歌舞伎で有名な近松門左衛門『曽根崎心中』を角田光代が翻案、初の時代小説として発表した。素晴らしい出来。まずはこれを読んでから浄瑠璃や歌舞伎を見るといい。感情移入しやすくなる。 曽根崎心中は江戸時代の大阪で起きた事件がもとになっている。天満屋の遊女の初と、醤油屋の手代・徳兵衛が出会い、激しい恋に落ちる。徳兵衛は働いて、初を身請けしようとするが、悪い友人に騙されて、すべてを失ってしまう。絶望した二人はあの世で結ばれようと心中をする、という内容。 この小説は主役の初の主観視点で描かれている。背筋に電気が走るような二人の出会い。男に惚れるなど愚かしいと思っていた初が、すべてを投げ出してもいいと思う運命の恋に落ちていく、女心の変化。現代小説の手法で、300年前の作品を現代人の共感を呼ぶ作品として見事につくりかえてしまった。 ふたりが育む愛情や天満屋や女郎友達とのそれなりに温

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    RanTairyu 2012/02/03
  • カッシアの物語 - 情報考学 Passion For The Future

    ・カッシアの物語 ディズニー映画化が決まっているのでトワイライトやハリーポッター的な大ブームを起こすかも。 娯楽性と哲学の両方があってたいへんおもしろいSFファンタジー。 地球温暖化で一度滅びた人類は、同じ過ちを繰り返さないように、すべてをコンピュータと官僚機構が決定する完璧な管理社会をつくりあげている。人々は人生のすべてを決められた通りに生きる代わりに、予期せぬ不幸、病気や事故はなくなった。この世界では人は定められた日に生まれて、定められた相手と結婚し、定められた職業に就いて、やがて子を生み、そして80歳の誕生日に死んでいくのだ。あらゆる行動は監視され過度な自由意志と一切の私有は法律で禁じられている。 決められた法律、役人の命令には絶対に従わねばならない。公共の場所を走ってはいけない。紙に絵や文字を書くことさえ禁じられている。違反行動を繰り返すものは逸脱者、異常者に分類され、重労働を割

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    RanTairyu 2012/02/01