先週、チベット人デモ隊への中国当局の発砲、死傷者発生の事態を受け、急遽、その内容の新原稿を寄稿した。したがって、順序が逆になってしまうが、ここでいま一度、チベット僧らの焼身抗議の近況をお伝えしたい。とくに今回は、少々別の角度から見た、現在のチベットと中国さらに周辺国の近況について書くこととする。 チベット人の焼身を笑いのネタにする 日本人の「自由」 本論に入る前にひとつ、触れておきたい件がある。先週末、自由報道協会なる団体が行った「自由報道協会賞」の授賞式での一幕についてだ。その模様は現在もネット動画として流れているが、そこには、言葉を失うほど酷い光景が映し出されている。 冒頭、プレゼンターだという男性ジャーナリストが画面に登場しスピーチを始めるのだが、この人物はなぜか、ヘラヘラと笑いながら、「私も東電の前で、チベットの高僧のように火を…自殺でもして知名度を上げたほうがいいのかな、と…(笑