Tweet 先月11日の震災発生当時、福島第1原発4号機内で作業中だった山田町出身の男性(66)が現在、町内の避難所に身を寄せている。原発が壊れそうなほどの揺れ、近くには炉心―。恐怖と隣り合わせの中、必死で避難した当時を振り返った。 男性は東京電力の孫請け企業に当たる設備会社の職員で昨年11月から、同原発内の作業員として「シュラウド」と呼ばれる機器の取り換え工事に当たっていた。東京電力のホームページによると、シュラウドは原子炉圧力容器内部にある筒状の構造物で、燃料集合体や制御棒などを覆っている。 地震発生時、男性は4号機5階の使用済み核燃料プールがすぐそばに見える場所でクレーンに乗り作業中。「燃料プールが落下するんじゃないか」というほどの激しい揺れだった。 揺れが収まると、原発内は停電。床面には燃料プールからあふれた水がこぼれていた。クレーンから降りた男性は、その水を避けるように1階へ駆け