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ブックマーク / geopoli.exblog.jp (52)

  • 『戦略論の原点』重版決定! | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昨日にましてさらに「春」です。というか、暑いくらいですが。 さて、ひとつお知らせがあります。 今回発売した「累積・順次戦略」の解説CDのアイディアの基盤であり、発売以来ロングセラーを重ねるワイリーの『戦略論の原点』が、またまた重版決定しました。 実は今回の重版はいまの体裁(普及版)になってから三刷目なんですが、それ以前にも三回ほどハードカバーで刷っているために、今回は実質的に6刷目(!)になります。 訳した人が言うのは何ですが、このは短いながらも当にエッセンスがつまっておりまして、累積戦略と順次戦略の説明だけでなく、戦略学の理論を全体的に簡潔かつ俯瞰した内容となっており、さらには地政学や独自のコントロール論をベースとした「戦略の総合理論」まで提供しているというすぐれもの。 以下は目次です。 === まえがき 1 戦略思想家と戦略:“戦略は科学にはなり得ない” 2 戦略

    『戦略論の原点』重版決定! | 地政学を英国で学んだ
  • なぜ「孤独」が必要なのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から雨と雪が降っている寒い一日でした。 さて、最近発売した「累積&順次戦略」を解説したCDなんですが、これに近い内容のことを別のアプローチから語っている人のインタビューをネット上で発見しましたので、その引用を。 ==== イノベーションを起こすには「孤独」が必須だ 「20代は捨て」と説く、四角大輔氏に聞く レコード会社のプロデューサーとして輝かしい経歴をお持ちの四角さんですが、この『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』、の帯にある「20代は捨て」は、思い切った物言いですね。「若いうちは人に会え、を読め、外国に行け、なんでも吸収しろ」、というのが、上の世代から若い人たちに送られるメッセージじゃないですか。 四角大輔(以下四角):よく言われます。まだまだ経験不足のはずの20代に「捨てろ」なんて勧めていいのか、と。 しかし、20年前、40年前の20代と、今の

    なぜ「孤独」が必要なのか | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/05/07
    ”現在の世の中では、求められている才能(創造性)と、それを生み出す環境(外向指向/情報過多)との矛盾が、最も激しく出ている時代とも言えるわけですな。”
  • 退屈で孤独な時間が、創造性を高める | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は朝から天気が悪く、昼前から雪が降りました。まだ真冬で、このような状態があと一ヶ月続くそうです。 元コースメイトの英人女子二人とめちゃめちゃビッグなランチべまして、そこで聞いた話がなかなか面白かったのでここに書こうと思ったのですが、例の「累積・順次戦略」とスーザン・ケインの『クワイエット』というの話を裏付けるような非常に興味深い記事がBBCに載っていたので、今日はその要約を。 === 子供を「退屈」にさせるべきだ By ハナ・リチャードソン ●テレサ・ベルトン博士がBBCに語ったところによると、「子供を常に行動的にしておくべきだ」というわれわれの文化的な刷り込みは、逆に彼らの想像力の発達を妨げることになるらしい。 ●彼女は、作家のミーラ・シアルと芸術家のグレイソン・ペリーに、子供時代にいかに退屈な時間が彼らの創造性をつけるのに役立ったのかを聞いたという。 ●シアル女

    退屈で孤独な時間が、創造性を高める | 地政学を英国で学んだ
  • 戦略とは何か:その2 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部も非常によい天気で、日差しは強いが風が心地よいという最高のコンディション。 さて、一昨日のエントリーの続きを少し 戦略の神髄について色々と調べていると、いつも必ず出てくるのが「相手の心理に入る」みたいな表現です。これはボイドのOODAループなどがその典型です。 ボイドというのは戦闘機のドッグファイトという戦術レベルから、後に戦略レベルまで理論を発展させた人なんですが、やはり戦略でも当に重要なのは「人間の知覚」にあるということをわかっていたみたいで、 「機械が戦争を戦うわけじゃないし、地形が戦争を戦うわけでもない。人間が戦争を戦うのであり、人間の思考の中に入っていかなければならない。戦いの勝敗はそこで決まるのだ」 という有名な言葉を残しております。 彼はこのループを相手よりも加速させることによって敵のループの中に入り込み、これによって相手に「こいつは何をやっているのかようわか

    戦略とは何か:その2 | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/05/02
    oodaループは競りにまで適応できるのか・・・
  • 傭兵の倫理問題 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は、昼までは晴れていたのですが、午後から段々と天候が悪くなってきて、夜になって雨でした。しかも風があって凍えるほど寒い。 さて、同じコースの後輩に今日聞いた話をひとつ。 この後輩は若いドイツ人で、彼の専門は「傭兵の倫理」という渋いもの。 彼は私がコースを修了する半年くらいから始めて、今年の九月に論文を提出するとのこと。その内容を学校の中にあるパブでラガー(フォスターズ)を飲みながら披露してくれました。 時間がないので、例のごとく箇条書きで。 ●「傭兵」(マーセナリーズ) は、一般的には古代からあると言われているが、実は現代の民間軍事会社(PMC)と昔のそれは全然違う。 ●昔は、現在のような「傭兵」という概念はなかった。 ●「傭兵」の歴史に関する現在の学術界の研究は、しっかとした歴史研究をしていない。とくに中世のラテン語の文献まで調べて書いているものは皆無。 ●現代の「傭兵

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  • 無人機による攻撃は「新しい」のか? | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は午前中晴れておりましたが、午後は小雪がちらつきました。まだかなり寒いです。 さて、昨日のセミナーの様子について続きを。 生徒の発表が終わったあと、今度は私の先生の独演会というか、最近感じたことについて語るということになりました。 内容はもちろんアメリカが多用している無人機による攻撃について。 まずこの無人機攻撃について、先生はハンチントンの『軍人と国家』を引き合いに出しながら、これは(新しい)アメリカ戦争方法であるという事実を踏まえつつ、いくつかの指摘をします。 まず一つ目が、「敵がこのテクノロジーを獲得したらどうなるのか?」ということ。そして二つ目が、サイバーと同様に、この新しいテクノロジーは使われなくなって消滅することは当分ない、ということです。まあ当たり前ですな。 そして三つ目の指摘は、無人機は実は「無人」ではなくて、立派にパイロットが存在するという点です。 こ

    無人機による攻撃は「新しい」のか? | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/04/12
    ”先生が一番心配していたのは、戦争の歴史からも明白なように、無人機のような新しいテクノロジーが出てきても、それにはすぐに安価な対抗手段が出てくる、というもの”
  • なぜ日本に「保守派」は少ないのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝からよく晴れております。寒さもやわらいで春らしくなってきましたねぇ。 さて、先頃日に取材にきた人間が、日米の保守主義について分析した論説記事がありましたのでその要約を。 === 日の保守派? by ジェフ・ジェイコビー ●自民党が政権に復活した時の西側のメディアで報じられたのは「経済不安にかられた保守派が地滑り的勝利をもたらした」というものであった。 ●たしかに2009年の日国民は、長年支配してきた自民党(実際の名前よりもはるかに保守的な党だが)ではなく、その代わりに左の連立政権に運命を託したのだが、今はこれが完全に保守派の前首相である安倍晋三に取って代わられることになったのだ。 ●では日にもティーパーティー(茶会党)運動がやってきたのだろうか? ●アメリカ側の識者にとっては、安倍首相の地滑り的勝利は二年前のアメリカの下院で起こった60年ぶりの共和党の大勝利と重な

  • 圧倒的な「他人」感覚 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は朝からずっと霧に包まれておりまして、気温もずっと一桁台の肌寒い一日でした。 さて、Twitterでも少し書いたことの補足を。 今回だけでなく、いつも日から離れるたびに私が強く感じるのは、あの圧倒的な「他人」感覚。 海外に主張したり留学したことのある人だったらおわかりいただけると思うのですが、日人以外の人々がいる(とくに多民族が混在している)所に来ると、なんというか、他人の目が全く気にならなくなる感覚を強く感じることがあります。 これはなぜかというと、日と外国(というか多民族社会)では、以下のような他人にたいする態度、そして考え方の「前提」に、とても大きな違いがあるわけです。 ●日の場合:「あなたとわたしは同じ人間」 ●外国(多民族社会)の場合:「あなたとわたしは違う人間」 そしてこの「前提」の違いは、私は非常に重要であると考えております。なぜなら、日のようなよ

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  • 米国の政府高官が絶対に認めない五つの「真実」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の東京はよく晴れまして、真冬ながらもなんとなく春の到来がかすかに感じられた一日でありました。 さきほどまで月に一度のオフ会を開催しておりました。ご来場いただいたみなさんには感謝です。さっそくですが来月のスケジュール(三月一〇日)と発表者も決定しまして、二人とも医療業界の興味深いネタになりそうです。 さて、日は私がいつもチェックしているスティーブン・ウォルト教授のブログから。 内容は「アメリカの政府高官が絶対に認めない五つの真実」という興味深いもの。簡単に要約を。 === ①われわれが核兵器を手放すはずがない すでに冷戦初期からアメリカの大統領は核の廃絶を言明している。歴代の高官であるキッシンジャー、シュルツ、ペリー、ナンのような引退した有名人だけでなく、オバマ自身だって言明している。また、国防長官にノミネートされているヘーゲル元上院議員も「グローバルゼロ」という核廃絶宣言に署名してい

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  • 安倍首相の「安全保障ダイアモンド」識者分析比較 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れましたが、風が吹いててけっこう寒かったですね。 さて、数日前のエントリーで紹介した安倍首相の「安全保障ダイアモンド」ですが、国内メディアではサンケイと東京新聞、そしてなぜかアサヒ芸能(!)が報じていたらしいので、とりあえずここでは東京新聞の記事の中にあった識者の意見をメモ代わりにまとめておきます。 以下は新聞記事からの抜き書き。 === ●立命館大学の宮家邦彦客員教授:「日は米国、インド、豪州と民主主義の価値観を共有している。中国に尻込みしない民主主義国家をつなぎ、太平洋での自己主張が強まった中国に対し、現状の海洋秩序を守らせようとしている。(自由と繁栄の弧との違いは)戦略の切り口が海か、陸かの違いだ。自由と繁栄の弧が唱えられた当時は、日がテロ対策をめぐり、イラクやアフガニスタンを支援し、ユーラシア大陸の東西を結ぶ価値観外交に重点が置かれていた。今は中国の海洋進

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  • リベラリズムの源流 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部もなんとか朝から晴れております。しかし気温は低いですな。 さて、二日前の「リベラリズムの系譜」についてのエントリーに付け加えることが一つありましたので、その補足を。 前回のものは基的に国際関係における安全保障的な面からのリベラリズムの代表的な三つのアプローチとして、三人の識者と彼らが提唱した解決法を簡単に紹介しつつ、リベラルには大きく二つの方向性があるとして、 ①ミニマリスト ②介入主義者 という大きな分類ができることを紹介したわけですが、このついでにもう一つ大きな分類ができることを思い出したので付け加えておきます。 それは、リベラリズムの源流には大きくわけて二つある、ということです。 ①経済系:経済が繁栄・発展すれば、平和な世界が実現できるという考えが元にある。ほとんどの経済学者はここに入る。グローバル化推進、(T・フリードマンの)ゴールデンアーチ理論、ネオリベラル、相互

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  • 一人の時間を大切にしよう | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昨日の雪のおかげで道路がすごいことになってます。 さて、あるを読んでいて面白い記述があったので、その紹介を。 これはマルコム・グラッドウェルのにも出ている有名な実験なんですが、1990年代のはじめにアンダース・エリクソンという心理学者が、西ベルリンのエリート向けの音楽院での調査を行った時のこと。 エリクソン教授の調査チームは、この学校の教授たちに、ヴァイオリン専攻の学生を三つのグループにわけて教えて下さいとお願い。その分類法は以下の通り。 ①完全にプロレベル(上級) ②まあまあいけるレベル(中級) ③バイオリンの先生になれるレベル(下級) そしてこの調査チームは彼ら全員をインタビューして、詳細な日記をつけることをお願いした。 その結果として判明したのは、このグループの間の時間の使い方の大きな違い。 もちろん彼らは同じクラスを受けているわけですから、授業の時間割りなどはほ

    一人の時間を大切にしよう | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/01/16
    "「個人練習が本当の練習である」"
  • 「シェールガス革命」に注目せよ! | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れまして、心なしか気温もやや上がって、一年の中でも最も寒い季節とは感じませんでした。 さて、久々にメルマガを更新しましたのでそのご連絡を。 内容は、去年の暮れのエントリーでご紹介したカプランの書いた、「シェール革命」についての記事の要約のつづきです。 カプラン自身がこの記事で書いているのは、ようするに「どの国がシェール(頁岩)を持っているかが今後の国際政治の変化に大きな影響を与える」ということ。 そして彼はこの変化の中で最も大きな役割を果たすことになるのが「地理」(geography)である、と言っております。 その理由は、シェールという新しい「資源」がどこに埋蔵されているかが重要だからであり、この「どこ」というのは、ロケーション、すなわち「場所」なわけですから、これは「地理」。 ここまではわかりますね。 ただし現代の古典地政学でさらに注目されるのは、昨日書いたように

    「シェールガス革命」に注目せよ! | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/01/15
    "現代の古典地政学でさらに注目されるのは、昨日書いたように、この新しい資源の「場所」そのものではなく、それが運び出される「通り道」のロケーションのほうです"
  • 孫子vsクラウゼヴィッツ | 地政学を英国で学んだ

    (これがその邦訳版) ちなみに『戦争の達人たち』の原著は、第三版で大幅改定されて、以下のになっております。実際はこちらのほうが新しく、しかもかなり分厚くなっている(170→512ページ!)ので、現在教科書として使用されております。 Masters of War: Classical Strategic Thought (2001年の第三版/増補改定版:未訳) この『戦争の達人たち』の初版が出る直前に、アメリカ陸軍戦争大学(カーライル)が無料で発行している小論文(モノグラフ)として出されたものの翻訳版が、今回紹介している『孫子とクラウゼヴィッツ』です。 このは、孫子とクラウゼヴィッツという洋の東西を代表するそれぞれの戦略思想家の理論を、それぞれの言葉を同じテーマにそって並べて比較・検討するというところにそのキモがあるわけですが、この比較から浮かび上がってくるのは、 「孫子とクラウゼヴィッ

    孫子vsクラウゼヴィッツ | 地政学を英国で学んだ
  • 政治家は「偉い」もんだ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から雨で、かなり気温も低め。個人的にはモスクワの10月半ばくらいの気候という感じでしょうか。 さて、今回の選挙について一言感想を。 今回私が書くことは、おそらくこれをお読みの皆さんにはご理解いただけないかもしれず、もしかしたら非常に誤解を受けるだろうなぁということを承知で、あえて書いてみます。 すでにtwitterのほうでご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、私は昨日数カ所(しかも党の違う)の選挙事務所を覗いてきまして、その場にまるで支援者であるかのような顔をして紛れ込み(笑)、一種の社会見学をしてまいりました。 実は私は三年前の総選挙の時にも同じことをやっていまして、その時に味をしめたために、今回はこのようなことを行うのが二回目です。 そして今回、選挙事務所というものを覗いてみてあらためて感じたのは、「政治家は偉い」ということ。しかも私は「どの政治家も」という但し書き

    政治家は「偉い」もんだ | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2013/01/05
    "彼らは私たちよりも、“実行”しているという時点ですでに相当「偉い」"
  • シーレーン関連の図 | 地政学を英国で学んだ

    会議のための参考資料です。

    シーレーン関連の図 | 地政学を英国で学んだ
  • リーダーたちのジレンマ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れました。しかしけっこう冷え込んでおります。 さて、近づいている衆議院議員総選挙について簡単なコメントを一言。 民主党政権の数々の失敗、というか機能不全を経ての、実に三年ぶりの衆議院議員総選挙が来月の16日に開催されることになったのはみなさんもすでにご存知の通りですが、これについて少し思うところが。 今回の民主党政権は、いわゆる「マニフェスト」と呼ばれるものを掲げて政権交代を果たしたわけですが、最近の日で見られるようなこの「目標明確型の民主選挙」を目撃してくると、政治だけでなく、あらゆる組織のリーダーシップというものに潜むジレンマを感じることばかり。 すでに皆さんはご存知かもしれませんが、私が最初に地政学を習ったのは、伝統的な「古典地政学」を批判することに意義を見いだす「批判地政学」のルートからだったのですが、ここでとくに批判対象として出てくるのは「地政学コード」な

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    aegis09
    aegis09 2012/12/07
    "人間を動かすには(良い意味でも悪い意味でも)「フィクション」が必要"
  • 「技術」と呼ぶのはもうやめませんか? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から快晴でした。昨日よりは寒くないですが、それでも冬ですね。 さて、久々に感じたことをコメント。 今週末に開催予定の「戦略の階層」についての講演会なのですが、その内容について色々と考えているときにどうしても気になるのが、日語での「技術」と「テクノロジー」のニュアンスの違いについて。 すでにご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、ブログではかなり以前から「テクノロジー」が社会に与える影響について何度も指摘しております。 なぜ私がここまでテクノロジーについてここまでしつこいくらいに言及するのかというと、これは日語に翻訳された「技術」という言葉と、戦略学をはじめとする海外の学問での捉えられ方に大きな差があるからです。 もちろん私は「テクノロジー」という単語を「技術」という言葉に訳したことにとりたてて異議をもうしたいというわけではないんですが、それでも日人が海外でいわれ

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    aegis09
    aegis09 2012/12/06
    "「テクノロジー」という概念と、日本語の「技術」という概念では、ニュアンスがだいぶ違います。"
  • 戦略の実践 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝からよく晴れましたが、気温が低かった!格的な冬のような。 さて、久々にの紹介を。 The Practice of Strategy:From Alexander the Great to the Present Edited by John Andreas Olsen and Colin S. Gray 編著者は私の先生と、ノルウェーの軍人の方です。 これはグレイの主著であるModern Strategyのテーマである「戦略は永遠なり」という主張を元にして、過去の戦史を12例も集めて検証する、というもの。 この構成は邦訳された『戦略の形成』などにも近く、基的に各章をそれぞれの戦史の専門家が担当するというものなのですが、いままでと違うのは「戦略の共通性」というものを統一して探っているところでしょうか。 しかしこのの売りは内容もさることながら、その執筆陣の豪華さ。 エ

    戦略の実践 | 地政学を英国で学んだ
  • グレイの「戦略の二十一箇条」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は曇りがちでして、昼までも上着が必要なくらい秋の深まりを感じております。 さて、久々のエントリー更新。 今回は私の先生が最近のに書いていた、「戦略の二十一箇条」について。このまとめの部分をメモ代わりに訳出しました。 私が提唱する「戦略の階層」などがこのアイディアの前提にあることは、このブログの読者の方々にはすでに十分おわかりかと。 今回の特徴は、戦略(strategy)と諸戦略(strategies)を区別している点でしょうか。 === 戦略の21箇条 1、大戦略は、安全保障コミュニティのいくつかの/すべての資源によって構成される、指針とその使用のことである。この資源には、政治によって決定された政策のための軍事的手段も含まれる。 2、軍事戦略は、政治によって決定された政策の目的のための、軍事力とその行使の脅しによって構成される、指針と使用のことである。 3、戦略というのは 

    グレイの「戦略の二十一箇条」 | 地政学を英国で学んだ
    aegis09
    aegis09 2012/11/09
    "戦略というのは、思考と行動の面で変化しない、というよりも変化させることのできない、可変的で動的なテクノロジーのコンテクストの中に設定された人間活動である。"