(2011年8月17日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 読者の皆さんが実際そうした仕事に就いていないという前提で、日本の大手メーカーを経営する難しさについて少し考えてみてほしい。 日本経済はもう20年間低迷しており、直近3四半期は国内総生産(GDP)が減少している。日本円の対ドルレートは史上最高値の76円25銭に近い水準にあり、輸出業者の利益を圧迫している。 萎む一方の国内市場 政治は機能不全に陥っている。そして人口は長期的な減少傾向にあり、国内市場は2050年までに最大で25%縮小すると見られている。 日本の衰退は、実態以上に悪く捉えられている面がある。この国の経済規模はまだ世界で3番目に大きい。消費財のブランドは勢いを失ったかもしれないが、中国や韓国の製品を分解すれば、その多くに日本製の部品が詰め込まれていることが分かるだろう。 とはいえ、香港の証券会社CLSAによれば、日本の電機メ