農村か地方都市にしか住んだことがない。首都圏に住む予定は今後もない。生まれ育った田舎と青年期の多くを過ごした田舎と近年に1年だけ暮らした田舎はこんな感じのところだった。 現金書留は顔パスでもらう。本人確認という手続きはない。わかりきったことを確認する必要はない。しかし隣村の役場には、馴れ合いだという批判を恐れて自分の弟でも本人確認している管理職がいた。事務がそこだけ滞っていた。島に出張に行くとレンタカーを借りるのに免許証はいらなかった。どこへも逃げる場所はない。 役場は時間になると閉まる。しかし用事がある人は裏口から入っていけばよく、もしも担当者がたまたま帰ってしまっていたら、適当にその辺の人に用件を伝えておけばよい。確定申告を始め、各種の書類は書けなくても構わない。役場の人がなんとかしてくれる。現に農村部の高齢者には字が全く書けない人も珍しくはない。 コミュニティバスは勿論どこでも止まっ