先週末、NHKで在日朝鮮人(在日コリアン)の人たちに関する二つの番組が放映された。ひとつは、『かんさい熱視線「いま、“在日”として〜大阪・朝鮮学校の1年〜」』というもので、これは大阪市内にある朝鮮学校の現状を紹介する関西ローカルの番組。もうひとつは、ETVの『戦後史証言 日本人は何をめざしてきたか』の第4回、『 猪飼野 〜在日コリアンの軌跡〜』である。 この二つの番組は、今の日本のテレビの状況では、きちんと伝えられることが極めて少なくなった「在日」の人たちの状況や心情を繊細に捉え、また特に後者の番組では歴史的事実を(ある時点までではあるが)正確に伝えていて、いずれもその意味ではたいへん価値の高い内容の番組になっていたと思う。 こうした内容であるために、局側に対するさまざまな批判や圧力が加えられていることが予想されるが、それに屈することなく、今後もこのような、歴史と現状を正確かつ丁寧に伝える