ロシアは民主党代表選挙で前原誠司前外相が代表に選出され、首相に就任することに期待していた。それは前原氏が外相時代に北方領土における日露共同経済活動の検討を含む2国間の提携を強化する意思を示したからだ。ロシアの意図は、日本との戦略的提携を強化し、中国の影響力拡大を牽制することにある。端的に言うと、ロシアは前原氏を帝国主義者と見なしている。ロシアは帝国主義外交を展開しているので、「力の論理」の信奉者である前原氏とならば、帝国主義的な勢力均衡外交というゲームができると認識しているのだ。 8月29日に野田佳彦財務相が民主党代表に選出されたことを受け、同日、ロシア国営ラジオ「ロシアの声」(旧モスクワ放送)が興味深い論評を行ったので、全文を引用しておく。 〈 引き継いだ問題 どう解決するか --- 野田政権誕生へ 日本では与党・民主党の代表選挙が行われ、54歳の野田佳彦氏が新しく代表に選ばれた。野田氏
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