福島第一原発から20キロ圏内の福島県双葉町に残る住民に、避難するよう説得する町職員と自衛隊員ら=23日、陸上自衛隊第12旅団提供 福島第一原発の20キロ圏内には、1号機で水素爆発が起きた12日に避難指示が出され、警察庁は15日、「全員が避難を完了した」としていた。だが、朝日新聞が27日、20キロ圏内にかかる10市町村に確認したところ、7市町村が圏内に残留者がいると答え、少なくとも60人余がとどまっていることがわかった。 福島県警は、避難指示直後から第一原発の近くに立ち入れないよう主要道路に警察官を配置している。このため、市街地での残留者の大半は指示の段階からずっと圏内にとどまっているとみられる。一方、農村部には集落に通じる小道が多く、田村市や葛尾村などでは残留者が出入りしている形跡もあったという。 こうした状況のなか、各自治体は陸上自衛隊や地元消防に協力を依頼。安否の確認と避難の説得