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ブックマーク / masanork.hateblo.jp (14)

  • 10年前のmp3に似てる書デジ - 雑種路線でいこう

    3省が集まって電子書籍について議論している。電子書籍のフォーマットについて世の中的にはePubでまとまりつつあるが、SONYとAppleではDRMが違い保護されたコンテンツについての互換性がない。どの端末もDRMのかかっていないPDFは読めるが、文字の大きさに応じて流し込みを変えることはできない。日語処理ではルビ、禁則、縦中横の扱い等に課題があるし、マンガを美しく表示するにはベクタグラフィクスも欲しい。 そういう意味じゃ電子書籍の規格が分断していることによる問題は確かにあるけれども、役所が乗り出したところで音楽の時のように特許の藪が絡んだDRMの一化までは望むべくもなく、実際のところ何をどう統一しようとしているのかが見えない。理論上はDECEのようなDRM相互運用性の枠組みを応用すれば、電子書籍でも棚ポータビリティを実現できる可能性はあり、出版社による協力の必要な領域ではあるのだが。

    10年前のmp3に似てる書デジ - 雑種路線でいこう
  • LIBRIeとKindle - 雑種路線でいこう

    無駄遣いを自覚しつつSONY Readerに続いてKindleも買った。タッチパネル中心でシンプルなSONY Readerに対してボタン中心のKindleで随分とUser Experienceが違う。例えば辞書を引く場合にKindleで十字キーを使って辿るよりはSONY Readerで単語をタッチする方が簡単だが、タッチパネルは多少テカるし、指で触ると画面が汚れるのが気になるがペンを出すのは面倒だ。KindleのQWERTYキーボードはショップや検索とか駆使するには便利かも知れないが、僕の使い方では出番がない割に場所をとりすぎる。メールの受信だけでなく送信もできると、もっとキーボードを使うのかも知れない。 大根田CFOが考える両者の違いは、(1)日では、電子書籍端末より携帯電話を使って文字や画像を見る文化が強いこと、(2)出版業界が日米でかなり違い、日では新刊がなかなか電子書籍化できな

    LIBRIeとKindle - 雑種路線でいこう
  • わたしのホームページに、わたしのかいたプリキュアの絵をのせていいですか? - 雑種路線でいこう

    とりあえず載せてみたら。厳密には著作権侵害に当たるし、作者には差し止め請求権といって「絵を載せないで欲しい」という権利があるし、それまで載せていた分について損害賠償を請求できるけれど、現実的に主張できる逸失利益が限られるし、大作家や出版社が子供のお絵かきに目くじらを立てて得するとも思えない。けれども描くときは作者が不快にならないよう気遣った方がいいし、それでも引っ込めろといわれたら従おうね。 確かに著作権教育が充実して、子供たちも著作権に対して理解を示してくれたとして、たとえばある子供がプリキュアの絵を描いて、それを自分で作ったサイトに掲載したい、と思ったとする。そして問い合わせる。 わたしのホームページに、わたしのかいたプリキュアの絵をのせていいですか? この問い合わせをどうとらえ、どう回答すればいいんでしょうね。 常識的に考えて係争に至るとは考えがたいし、条文を忠実に解釈して権利を侵害

    わたしのホームページに、わたしのかいたプリキュアの絵をのせていいですか? - 雑種路線でいこう
  • 払いたい奴だけが追加で私的録音録画補償金を払うってどう? - 雑種路線でいこう

    今日とある家電メーカーの方と話していて思いついたこと。補償金については追加でカネを払ってでも自由に複製したい人、どうせ複製しないから払いたくない人がいるのと、権利者サイドで規模全体を拡大したい!って意見がある訳だが、結局のところどっちが正しいのか水掛け論で決まるはずもなく、どうにかならんものかなと考えたんだけど、いいこと思いついたよ。払いたい奴だけが追加で月額の私的録音録画補償金を払うことにして制度間競争させるの。 イメージとしてはこんな感じ。まず従来通り機器に対する上乗せで補償金がある。で、そのままだと機器の振る舞いとしては現行のダビング10と同じ。それからHDレコーダはネットに繋がっている前提で、クレジットカード番号とか入れて毎月いくらかの私的録音録画補償金を支払うことに合意すると、EPNモードに切り替わり、何世代でも自由に複製できるようになって、コンテンツの複製や再生の履歴を記録、ネ

    払いたい奴だけが追加で私的録音録画補償金を払うってどう? - 雑種路線でいこう
    banraidou
    banraidou 2008/08/13
    ビジネスモデルとしてはありだと思うけど、情報弱者、っつーかじーちゃんばーちゃんおいてけぼりにするみたいな後ろめたさがちょっとある。
  • 電子書籍も電子貨幣も 新しい革袋に古い酒 - 雑種路線でいこう

    ケータイ小説がミリオンセラーとなったところで出版文化のネット化は面白いほど進んでいる気がするし、家電メーカーの電子書籍リーダーが売れなかったところで気にする必要。結局のところ新技術で既存の何かを模倣しても駄目。新しい文法に合わせて、新しい文化をつくらなきゃ。 今回の失敗は、あまりにも既存の書籍ビジネスを電子的に転換することに集中・配慮しすぎたことではないかと思う。携帯書籍のようなまったく新しい流通を生み出すインフラが、ネット上に構築できなかったというのは、「ネットの自由」からはほど遠い現実として受け止めなければならない。 いまじゃ笑い話だけど、10年くらい前は電子マネーについて大真面目に語られていた。SSLはカード番号を加盟店に渡すところが危ないので、SETで三角決済にしようとか、いやデジキャッシュのブラインド署名だとか、Mondexもネット対応しまっせとか。10年以上経って、けっきょくS

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  • コンテンツ制作者は是非ともクーデターを - 雑種路線でいこう

    わたしも一端の物書きだが、原稿料に不満を持ったことはない。だいたい原稿料を聞いてから原稿を書いた試しがない。筆一えないだろうってことは初めて雑誌に原稿を書いた大学に入る少し前で思い知ったし、大学に入って間もなく原稿執筆よりも効率的な知に対する付加価値のつけ方を学び、いまの業だってその延長線上にある。 今こそ、コンテンツ制作者たちは真剣に怒るべきである。クーデターを起こすべきである。アーティストやその周辺の人がその気になれば理不尽な行いを糾せることは、昨年のハリウッドの脚家のストライキからも証明されている。そんなヒマがないなら、海外に避難する道を考えるべきであろう。 権利者の方々はしばしばリスペクトという言葉を使うが、iPodやHDレコーダを買う際に数百円余計なカネを、顔の見えない権利者に支払うことのどこがリスペクトなのか。僕は一端のクリエイターとして自分の書いた記事が論評されたり

    コンテンツ制作者は是非ともクーデターを - 雑種路線でいこう
  • ケータイ持たせるなっていう年寄り連中こそ悪いことしてた - 雑種路線でいこう

    ところで教育再生懇談会の「子どもに携帯持たせるな」報告書は、実際に子どもからケータイを取り上げるとか具体的には何もやらない訳で、見え透いたパフォーマンスだからスルーしていたんだが。 ケータイが増えたからって、昔と比べて児童が他人様に迷惑をかける事件って減ってるんだよね。ガキって今も昔も或る割合でアレだったけど、それがネットで可視化されただけじゃないかなー。 親が馬鹿になった、子が馬鹿になったとか、学力低下とかライフスタイルの変化は確かにあるだろうけど、ケータイを取り上げる理由になるほど何かって起きてるのかな。これまで繰り返されてきた、ばかり読んでいると馬鹿になる、テレビばかりみていると馬鹿になる、ゲームばかりしていると馬鹿になる、という過去の反動と何か違うんだろうか。 質的にはライフスタイルの変化に伴うカルチャーギャップの顕在化に過ぎないんじゃね。昔は良かったとか、最近の若者はといって

    ケータイ持たせるなっていう年寄り連中こそ悪いことしてた - 雑種路線でいこう
  • 児ポ法改正では親告罪として単純所持や創作の違法化を - 雑種路線でいこう

    シーファー大使が「捜査権の乱用を防ぐために法律でどんな文言を使えばいいのかを考えてほしい」と呼びかけているので、国会議員の代わりに考えてみた。僕もアグネス・チャンさんが読み上げたような事例は氷山の一角で、もっと取り締まるべきだと考えるし、米『2002年児童の猥褻物およびポルノ防止法』の背景として、そもそも実写と創作の定義が曖昧で、実写をレタッチで創作であるかのように加工することもできるし、創作であってもモデルがいれば問題と考えるからだ。 けれども児童にとって、児童ポルノの被写体なりモデルとなったことがあることは、それ自体が公になることが明らかに人の不利益となる以上、被害児童の人権を守るためにも親告罪とすべきではないか。親告罪なら刑法に於ける強制猥褻や強姦の扱いとも整合が取れるし、被害児童による告訴が前提であれば、創作表現の年齢確認に関して議論の混乱を回避し、充分な法的安定性を担保できる。

    児ポ法改正では親告罪として単純所持や創作の違法化を - 雑種路線でいこう
  • 残虐なコンテンツを子どもにみせるべきか - 雑種路線でいこう

    つい先日、仕事で有害コンテンツ規制推進派の女性議員にお会いしたら、話の途中でいきなり「わたしたちはこういうホームページを規制したいんですよ」って、残虐な画像とかを掲載したいくつかのホームページのプリントアウトを見せられた。ホントにみせるとは!って辟易したが。紙とか結構めくれていたんで、かなりの人に見せたんだろう。あれをみたら規制すべきだという意見に傾く方も少なくないのかも知れない。僕も不覚ながら動揺してしまい、ペースが乱れてうまく話せなくなった。ありゃあ立派な交渉術だよな。 まったく情けない話だが、あれからしばらく子供たちに残虐なホームページをみせるのは良くないことだろうか、とか改めて悶々と考えていたら中学時代の授業を思い出した。いま振り返ると病んでいる気もするが、中3の道徳の授業で先生が『死体は語る (文春文庫)』を使い、著者の上野正彦先生を招いて講演会まで開いた。法医学の講演だからグロ

    残虐なコンテンツを子どもにみせるべきか - 雑種路線でいこう
  • 革命の胎動 - 雑種路線でいこう

    なんか時代の空気みたいなもので確証はないが、今年は地デジにとって音楽に於ける1998年のような年になりそうな気配を感じる。1998年って韓国でMPManが商品化されてNapsterが開発された年だ。ほんの十年前、CDをリッピングしてFTPやCD-Rで交換していたのは限られたアキバ系のオタクで、単なるMP3プレーヤが衝撃の問題作と取り沙汰されたことを覚えているだろうか。ヘッドフォンステレオを発明したにも関わらず、権利者に気兼ねしてMP3プレーヤで大きく出遅れた国産メーカーは、気づいたら韓国台湾メーカーやAppleにシェアもブランドも奪われた。 閑話休題。コピーワンスがダビング10へと制限を緩和されたが、JEITAがHDDレコーダへの指摘録音録画補償金を批判するパブコメを出したことに権利者団体が反発して状況が混迷している。コピーワンスを無視したUSB地デジチューナーFriioが製品化され、AR

    革命の胎動 - 雑種路線でいこう
  • 著作権進化論 - 本当の大乱闘はこれから始まる - 雑種路線でいこう

    著作権分科会の「法制問題小委員会中間まとめ」と「私的録音録画小委員会中間整理」について、パブコメ締め切りが来週いっぱいに迫っている。興味のある方はMIAUのパブコメ・ジェネレータとでも相談しながらパブコメを出すかどうか検討しては如何だろう、とでも書こうと思って自分も試してみたんだが、これかなりダウンロード違法化反対派の誘導尋問っぽくね?正直、新聞各紙の世論調査より悪質げ。もうちっとリベラルな展開を期待してたんだがなぁ。 文化庁のパブリックコメント締切まで、あと1週間を切りました。 日、MIAU開発プロジェクトにて進められておりました「パブコメジェネレータ」を、ベータ版ではありますが、公開いたします。これは、用意された簡単な質問に答えるだけで、パブリックコメントに意見として出すことをお薦めする意見の概要を、自動的に作成するものです。どうぞご活用下さい。 βだから週末にでも直ると良いのだが。

    著作権進化論 - 本当の大乱闘はこれから始まる - 雑種路線でいこう
    banraidou
    banraidou 2007/11/10
    パブコメ話に関しては「したり顔で何を今更。選挙に行かない口実と五十歩百歩じゃねーか」的な反感を正直覚えてしまうけれど、それ以外についてはかなり同意。
  • MIAUに対する微妙な想い - 雑種路線でいこう

    でもEFFのような何かができることには好意的な関心を持っていた。地デジにせよ、著作権期間延長にせよ、技術に明るく消費者目線の団体は日での論戦に於いて欠けていたピースだし、そういった趣旨の団体ができることには大賛成だ。一方でダウンロード違法化の問題から手を付けたことについては些か失望したし、自分としては参加し難く、応援し難くなった気もする。それは地デジや著作権期間延長の問題と比べて、ダウンロード違法化の問題は立場によって意見が分かれ主張の正統性が微妙だからだ。 然るに政治とは多数派を占めることである。多数派を占めるとは個々の問題設定を自分が多数派となるように再定義し、部分に於ける多数派という入れ子構造を通じて、少数を以て多数を統御することである。そのための公共の政治的言説とは「自分のためにこうしたい」が音であっても「世の中のためにかくあるべし」とパラフレーズするのだ。 インターネット

    MIAUに対する微妙な想い - 雑種路線でいこう
  • DRMなんて嫌いだ - 雑種路線でいこう

    ずっとCDを買う生活習慣はなかった。新しいガジェットを買う度にiTMSとかMoraとかLismoとか、あちこちで音楽をダウンロード購入しているのだが、ダウンロードしたファイルを持ち続けた試しがない。何せ人柱環境で不安定だから月に何度もOSを再インストールするし、主に使うマシンもころころ変わるので、決まったPCでコンテンツを管理するのが難しいのだ。いちおうデータのバックアップは取るが、面倒な操作をせずにゴソッとコピーするだけなので、暗号化したファイルやDRMのかかった楽曲は頻繁に紛失する。bit列としてはあるのだが、解く鍵を消してしまったという奴だ。 そもそもPCもハードディスクもフラッシュメモリも何年かしか持たないのに、そこにコンテンツを固定するという発想が狂っている。むしろネット上のアカウントに紐付けて、消してしまっても何度でも鍵の再発行を受けられるようにして欲しい。そもそもDRM方式が

    DRMなんて嫌いだ - 雑種路線でいこう
  • 著作権の保護期間なんて20年で充分 - 雑種路線でいこう

    特許と同じ20年でも充分に長い気がするんだけどな.このblogはCreative Commonsで書いてるし,だいたい僕は20年も通用するものを書いたことがないんで,この問題に対して発言する資格があるか分からないけど. それにしても「日の作家は20年分の権利をはく奪されており、創作意欲の減退につながる」なんて,内発的な創作意欲じゃなくカネ目当てで作品を書いてますと公言しているようなもので,筆を折ったところで担当編集者くらいしか困らないんじゃないか.実際のところ三田誠広の作品が50年後も絶版せずに残っているとも思えないし. 最近だと坂口安吾のように,50年も時代を超えて読み継がれた作品なら公共財として共有された方がいいし,権利が守られていれば絶版となって忘れ去られても,著作権フリーになって青空文庫にでも収録されて何十年後かに検索で引っかかって再評価されることだってあるかも知れない. 単に貪

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