近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治 (講談社選書メチエ)posted with amazlet at 09.12.13ロベルト・エスポジト 講談社 売り上げランキング: 100489 Amazon.co.jp で詳細を見るエスポジトはイタリアの思想家。ネグリやアガンベンと並び、現代イタリア思想を牽引しつつある。 http://urag.exblog.jp/3417995/ それではその入門書ともいえる本書は何について書かれているだろう。答え、国家について、生-政治的な国家について。 共同体の分析と、免疫的民主制の分析の二章に、大まかにいえば本書は分かれる。共同体を分析した三篇は、「共同体と法」「共同体とメランコリー」「共同体とニヒリズム」と題され、大体ルソーからカントを経てハイデッガーにいたる流れがそれぞれに基づいて再構成されるのですが、ルソーが予感していたある種の人間の不完全さが、カ