南山城の浄瑠璃寺では、今年7月から九体阿弥陀仏が順次修復に入っており、現在は2体が修復中です。 先日、「まいまい京都」さんのご案内で、南山城の岩船寺と浄瑠璃寺を訪れました。台風の前になり、境内の状況が変わっている恐れもありますが、ご紹介させていただきます。浄瑠璃寺の阿弥陀堂は平安時代に多数建てられた九体阿弥陀堂のうち、現在に残る唯一の遺構で、堂内には人が極楽往生に至る九つの段階に応じた九体の阿弥陀如来像が、今も金色の輝きで残されています。約900年前の仏様が、恐らく当時と変わらぬ並びで目の前に残っているというのは素晴らしいことです。もちろん建物も阿弥陀仏も国宝です。 庭園は浄土思想を取り入れており、西に阿弥陀堂が、東には薬師如来を祀る朱色の美しい三重塔があります。もともと寺の創建時の本尊は薬師如来と考えられており、薬師如来の浄土である薬師瑠璃光浄土から、寺は浄瑠璃寺と呼ばれました。薬師如来