円山公園のしだれ桜は、今年も綺麗に咲いていました。※写真は3月のものです。 円山公園は明治19年に整備された京都市内最古の公園で、園内中央にそびえる立派なしだれ桜は「祇園しだれ桜」と呼ばれる京都を代表する桜の木。正確には「一重白彼岸枝垂桜」といいます。初代は江戸時代から祇園社の坊舎・宝寿院にあった名木でした。しかし明治の初めに、神仏判然令からの廃仏毀釈で寺がなくなり、桜の木も印鑑の材料とするために伐採の危機に瀕しました。その際に、実業家の明石博高(ひろあきら)が五両で買い取り、生きながらえたという話があります。初代の木は明治から昭和初期にかけて円山公園のシンボルとして親しまれましたが、昭和22年に樹齢220年で枯死してしまいました。 現在の木は昭和24年に植えられた2代目です。戦後を象徴するように、徐々に立派な木へと成長して、新たに京都を代表する桜となりました。一時期、樹勢が衰えましたが、