【ワシントン草野和彦】ウッド米国務省報道官代行は17日の記者会見で、北朝鮮が米国の食糧支援を今後は受け取らないと数日前に通告してきたと明らかにした。深刻な食糧不足にあるとされる北朝鮮だが、拒否理由は明らかにしていないという。 食糧支援は昨年6月、米朝合意で2年半ぶりに再開。合意された50万トンのうち、今年1月後半までに約17万トンが届けられた。支援は信頼醸成の意味合いもあったが、「人工衛星」発射予告で米国などとの関係が緊張する中、北朝鮮は一層、態度を硬化させている。 報道官代行は「支援は困窮した北朝鮮国民を助けるもので、(受け取り拒否に)失望している」と語った。 国連食糧農業機関(FAO)の昨年12月の発表では、北朝鮮の人口の約4割(推定870万人)に対し、今年10月の収穫期までに推定80万トンの食糧援助が必要としている。