東京都練馬区の区立中学校で五月三十一日、三年の女子生徒が運動会の組み体操の「ピラミッド」を練習中に最上段から落下し、右肘骨折で二カ月の重傷を負っていたことが分かった。組み体操では各地で事故が多発し、国が三月末に、全国の教育委員会に注意喚起の通知を出していた。 同校や区教委によると、三十一日午後二時ごろ、女子生徒は校庭で十四人で四つんばいに積み重なる「ピラミッド」の練習中、最上段四段目で膝立ちの状態で両手を挙げる際、バランスを崩して約二メートルの高さから落下した。 教員はピラミッドの後ろと左右に計三人がつき、今年から安全対策としてピラミッドの前後には畳のマットを敷いていた。女子生徒は右肘を固定して通学しており、六月四日の運動会当日は別の生徒が代役をしてピラミッドを行った。ピラミッドの段数は昨年より一段下げるなど規模を縮小したという。
NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が理事全員に辞表を提出させていた問題について、本紙が東証一部上場企業を中心に大手企業五十社に緊急アンケートしたところ、経営トップが役員らに辞表を出させていると回答した企業はゼロだった。辞表提出について、籾井氏は「一般社会でよくあること」と国会答弁したが、籾井氏の認識は一般的な大手企業の慣行とかけ離れていることが鮮明になった。 (経済部・民間企業取材班)
乳がんを患いながら、積極的な治療を受けずに18年間生き続けた渡辺容子さん=2010年8月、東京都杉並区の自宅で(映画の一場面から) 乳がんを患いながら積極的な治療をせず、昨年五十八歳で亡くなった渡辺容子さん=東京都杉並区=の終末期を追ったドキュメンタリー映画「いのちを楽しむ-容子とがんの2年間」が今夏から各地で上映されている。自ら考え、がん“放置”を選んだ女性の姿を通じ、人の生き方、死に方を見つめる。(山本真嗣) 映画では余命一年の宣告から、亡くなるまでの二年間を追った。がんが見つかったのは一九九四年、四十歳のとき。主治医は「患者よ、がんと闘うな」(文芸春秋)著者で、慶応大病院の近藤誠医師。「ほとんどのがんに手術や抗がん剤の治療は効果がなく、早期発見、早期治療に意味はない」と主張する近藤医師に共鳴した。
フジテレビの子ども番組「ひらけ!ポンキッキ」が始まったのは一九七三年。今年でちょうど四十年を迎える。これを記念して、番組のキャラクター「ガチャピン」が、どんな恐竜の子孫で、どういう進化をたどったのかを解明する「ガチャピン創世記調査委員会」が発足、近く調査結果が明かされる。子ども向け番組のお遊びと笑うなかれ。大の大人と第一線の研究者が子どもの夢のために、大真面目に取り組んでいる。(宮崎美紀子) 「ひらけ!ポンキッキ」は現在はBSフジに移り、「beポンキッキーズ」として続いている。番組のキャラクター、ガチャピンとムックも活躍中。当初から、ガチャピンは「恐竜の子ども」で「五歳」、出身地は南の島。ムックは「雪男の子ども」で「五歳」、出身は北極近くの島ということになっていた。
※調査は、大学で働く非常勤講師の待遇改善を求める「関西圏大学非常勤講師組合」など6組合が、2005年度に1011人を対象に実施。07年に「大学非常勤講師の実態と声」と題した報告書にまとめた。「雇い止めの理由」には423人から、複数回答で計728件の回答があった。 生活面で二度にわたり、低待遇の非常勤講師や定職に就けない若手研究者を紹介したところ、同じように苦しむ読者から反響が寄せられた。常勤教員と同様に、大学の講義を支える立場でありながら、一方的な雇い止めや受け持ち講義数の削減といった“使い捨て”同然の働かせ方を疑問視する声が多かった。 (福沢英里)
あらかじめ時間外労働の上限時間が書き込まれた三六協定届に、店長の指示でアルバイトが署名する-。新入社員森美菜さんが過労自殺したワタミフードサービスでは、違法な手続きで、従業員に時間外労働させていた。会社から一方的に提示された労働条件を、受け入れるしかない従業員。労使対等とは名ばかりの実態が浮き彫りになった。 (中沢誠、皆川剛) 森さんが働いていた「和民京急久里浜駅前店」(神奈川県横須賀市)。この店の三六協定届には、労使協定を結ぶ労働者側の代表は、「挙手による選出」と印字されていた。しかし、男性アルバイトは「協定届を見たことはないし、挙手で代表を選んだこともない」と打ち明ける。
学校での柔道事故で命を落とした中高生が年平均で四人以上もいる。他のスポーツに比べて突出している。この春から中学一、二年の体育で柔道を含む武道が必修となる。何より安全が優先だ。 中学、高校での柔道事故の多さは想像を絶する。名古屋大の内田良准教授によると、一九八三~二〇一〇年度の二十八年間に全国で百十四人が死亡した。中学の部活動での死者数は、柔道が二番目のバスケットボールの六倍以上と突出し、サッカー、野球、ソフトボールと続く。 名古屋市の市立高校では昨年六月、柔道部の一年生男子生徒が乱取り稽古で投げられた際、畳で後頭部を強く打ち、翌月死亡した。三重県の県立高校では昨年九月、二年生男子生徒が寝技をかけあう練習中に首の骨を脱臼し、現在も首から下がまひした状態で入院している。
東京都墨田区は二日、同区錦糸の錦糸公園で同日開かれた「すみだまつり」(同区主催)で、誤って毒キノコが販売された可能性がある、と発表した。ニガクリタケという毒性が強いキノコで、同区は「購入者はすぐに、区に届け出てほしい」と注意を呼び掛けている。 二日午後七時ごろに阿南町から区に「出荷者から、食用のクリタケと間違えて毒キノコを売ってしまったかもしれない、と報告があった」と連絡があった。二パックは販売者と顔見知りが購入していたため廃棄を依頼したが、残りは誰が買ったのか分からないという。同町は「ニガクリタケとクリタケは専門家でも見分けにくい。特に今年は天候が悪く、色や形状が例年と違うことがあったため、見極めが難しかった」と説明したという。
年齢・性別にかかわりなく関心が高いアンチエイジング(抗加齢)。学問的にはこれからの分野だが、遺伝子治療や循環器系などの専門家でつくる脳心血管抗加齢研究会は、生活習慣病に着目して研究に取り組んでいる。食の欧米化による酸化ストレスの増大を指摘、家庭でできる「食のアンチエイジング」として日本食を勧める。 (栃尾敏) 老化原因の一つは酸化ストレス。体内でつくられる活性酸素が増えすぎると、遺伝子や細胞を傷つけ、体をさび付かせる。研究会代表世話人の森下竜一・大阪大教授(臨床遺伝子治療学)は「酸化ストレス予防は抗加齢の第一歩」と説明する。 動脈硬化の危険因子である高血圧、たばこ、糖尿病、コレステロールは酸化ストレスを増加させるため、これらの予防は抗加齢からも重要。特に食ではコレステロールの摂取量をいかに少なくするかが課題になるという。
政府は、二〇一〇年度にも所得税の扶養控除を廃止するのに伴い、障害のある成人らを扶養していて負担増になる家庭を対象に、新たな支援策を設ける。財務省などが検討を始めており、年内にまとめる税制改正案と併せて具体策を固める。
マツタケを採る藤原儀兵衛さん。「山の手入れを続けることがマツタケの育成につながる」と説く=長野県伊那市で 秋の味覚の中でも、代表格は何といってもマツタケ。国内の生産量は落ち込み続け、希少価値は増すばかり。山の手入れが行われなくなったことに加え、松枯れ被害の拡大が追い打ちをかけた。庶民の食卓からどんどん遠のく中、難しいとされるマツタケづくりに向けた取り組みを追った。 国内生産の約半分を占めて全国トップに三年連続立つのが長野県。同県伊那市で五十年以上、マツタケ生産に従事し、地元で「松茸(まつたけ)名人」に認定されている藤原儀兵衛さん(71)は「山の自然を守り、手入れを続けることがマツタケの育成につながる」と説く。
政治や企業、家庭などあらゆる場面で、女性も男性も平等に権利と責任を分かち合うことを規定した男女共同参画社会基本法が、六月で施行十年を迎えた。十文字学園女子大社会情報学部教授の橋本ヒロ子さんに十年の歩みと課題などについて聞いた。 (野村由美子) 男性も女性も家庭と仕事が両方できるようにという内容が法律に書かれたのは初めて。女性政策担当部局が各自治体に整備され、男女平等を進めるための条例制定が進み、千葉県以外の全都道府県を初め、四分の一に近い市区町村で作られている。六割近い自治体で基本計画も策定された。多くの自治体で女性センターが作られ、地域の女性団体も力を付けてきた。直接的ではないがDV防止法(二〇〇一年施行)制定の追い風になった。 男女間格差解消のため、一方に積極的に参画の機会を提供する「積極的改善措置」が書かれたのも大きい。都道府県職員の管理職を見ても、法施行時に3・9%だった女性割合が
太陽光と海にほぼ無尽蔵に含まれるマグネシウムを使って、石油も石炭も天然ガスもいらない持続型エネルギー社会を実現する…。そんな「マグネシウム・エネルギー社会」の構築を提案している矢部孝東京工業大教授に、ベンチャー企業から自動車会社、さらにはオイルマネーまで世界中から問い合わせや見学が殺到している。実証実験も順調に進んでおり、これはひょっとすると、ひょっとするかもしれない。 (引野肇)
食の生産現場と消費者の距離が広がり、命のつながりが理解しにくくなったといわれる。そんな危機感を背景に、農家の人らが“先生”となり、継続的に農作業を体験して食べ物の大切さを実感する「教育ファーム」の取り組みが食育の一環として全国で広がっている。 (吉田瑠里) 昨年七月。林や田んぼに囲まれた愛知県美浜町の大豆畑で、地元の布土(ふっと)保育所の年長児二十九人が小さな手で懸命に雑草をむしり取る。先生役の森川美保さん(43)が「ヤギさんがおなかがすいているから、早く雑草を持っていってあげて」と声をかけた。 園児たちは、教育ファームとして、農業体験を受け入れる農場「季の野の台所」を経営する森川さんの畑の一角約一アールで、昨年六月から今年二月まで大豆の種まきから収穫までを体験した。森川さんは子どもたちの興味をかき立てようと単調な農作業の合間に子ヤギとふれあう「ヤギの時間」を設けた。 体験の最後を締めくく
またぞろ血液型性格診断がはやっています。単なる遊び心だからなどと擁護する人もいるでしょうが、差別や偏見、思考停止につながらないか心配です。
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、世界最高となる高さ1000メートル以上の超高層タワーの模型に見入るビジネスマン=08年10月5日(AP=共同) 【カイロ18日共同】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで最大手の不動産開発会社ナキールは18日までに、世界最高となる高さ1000メートル以上の超高層タワーの建設計画を1年間延期すると発表した。AP通信などが伝えた。 過熱していたドバイの不動産市場が、世界的な金融危機のあおりで急速に悪化したことが理由。同国の象徴的なプロジェクトにも危機の影響が及んできた。 AP通信によると、ナキール社はタワーの基礎工事を1年後に再開するとしている。現時点の工事の進ちょく状況は不明。延期について、同社は「現在の市場環境をより正確に反映し、需要に応じた供給を行うための事業計画の調整だ」と説明している。 ナキール社は昨年10月に同タワーの建設計画を発表。ライバルの不
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