【松前】渡り鳥の中継地となる本道最南端の松前町白神岬に本州を目指すヒヨドリの群れが押し寄せている。数百羽とも千羽ともいわれる群れが旋回を繰り返し、ハヤブサなどの捕食者から身を守るために海面ぎりぎりを飛行し、津軽半島へと向かっている。 白神岬と龍飛崎(青森県外ケ浜町)の間は約20キロ。例年10月中旬~11月中旬に越冬のため南下するヒヨドリの渡りが見られる。気象条件が整わなければ海を渡らずに上空を旋回するだけで戻っていくこともあるという。 白神岬展望広場では2日午前7時45分ごろから、いくつかの群れが本州へと向かった。高台の木々から鳴き声とともに現れたヒヨドリの群れはやがて大きな塊となって上空を覆い、海面近くに黒い線を引くように陸地を目指した。集まった野鳥愛好家や北海道まつまえ観光物産協会が主催した観光ツアー「松前まるごとアドベンチャー体験」の参加者からは自然の荘厳さに感嘆の声が上がった。 毎