コンピュータに英文解析と意味理解の能力を “考えるコンピュータ”も視野に研究を加速 「太郎は花子が好き」、「花子は太郎が愛している人」。この2つの文章は、高校生以上ならほとんど同じ意味だとわかるだろうが、いまのコンピュータには、人間と同じような理解力はない。宮尾助教が目指しているのは、コンピュータが英語文の構造(構文)を解析し、意味を理解する能力を持たせることにある。「英語をはじめ外国語の勉強が嫌いだったので、機械が自動翻訳してくれるようになったらハッピー」という動機で研究を始めてから10年。構文の解析力は高校生レベルまで上がったが、究極の目標である機械翻訳に結びつけるにはまだ大きな山がある。それを乗り越えると、 “考えるコンピュータ”という画期的なシステムも夢ではなくなる。宮尾助教はその姿を描きつつある。 賢い検索や機械翻訳を目指す 文章は主語や目的語、述語などで構成されるが、その文章の