今年4月6日に52年の歴史に幕を閉じる交通科学博物館(大阪市港区)で、戦前に製造された皇族・貴賓客専用の寝台車や最初に製造された0系新幹線など、貴重な“鉄道文化遺産”の内部が2月から特別に公開されることになった。 昭和13年に3両だけ製造された皇族・貴賓客専用の1・2等寝台車「マロネフ59形1号」(旧マイロネフ37290形)は、数奇な運命をたどった車両として知られる。 戦後は占領軍に接収されて特別車となり、返還後は「スイロネ37形3号機」として当時の皇太子殿下の非公式用として使用された。 車内は気品のあるニス塗りの内装が特徴。1等部分はベッドを備えた豪華な個室で、往時の雰囲気を今に伝える。3月2、16、22、29日に公開される予定だ。 昭和39年の東海道新幹線開業時に製造された0系も2月の毎週日曜日に公開。立食スタイルのカウンターを備えた簡易食堂車「ビュフェ車」(35形)やグリーン車(16