新作アニメと言えば人気漫画のアニメ化!ラノベのアニメ化!それどころか過去の名作の再アニメ化!ふざけるなよ!アニメ業界の志はどうした!もういい!オレが本物のオリジナルアニメを作る!膠着した時代を…闇に光を差し込むように…切り開く! か、どうかはわかりませんが、『月がきれい』は気合入りすぎ。入り過ぎているがゆえに、いま商業アニメを大真面目につくることの限界を示しています。 中学3年生の淡い少年少女の恋愛劇。舞い散る桜。抒情的な劇伴と少々のモノローグ。観たことある気がします。 パステルなカラーリング。真っ白なハイライト。シンプルなキャラデザイン。観たことある気がします。 でも、観たことがある気がしてもまだいい。問題は、「いまアニメを大真面目に作ること」の完成系が新海誠やスタジオコロリド*1になってしまっているということが言いたいだけではなく、作品テーマが他人との距離をどうにかする、というのが頻発